Debris circus

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頭の中に散らばっていた破片(debris)を改めて文章に書き起こし、オリジナルブログ小説としてサーカスの舞台に上げていきます。読みにくいものもありますが、お暇な時にパラパラとめくる感じででも読んでいただけたら嬉しいです……

 

「君の名は」を離れるために

サキはまだ「君の名は」を離れていませんでした。
一応は完結し、物語は終わっているのですが、どこか頭の隅の方に残渣が残っていて、完全に整理というか納得できてなかったんです。
サキはこういうところは凄く粘着質なので、納得のいく回答を求めてしまうんですね。
ですから、サキは自分の作品がほとんど書けていません。(何を偉そうに言ってるんだか)
ということで(どういうこと?)「君の名は。Another Side:Earthbound」という本を手に入れてきました。
この本は「君の名は」のサイドストーリー集という位置づけの本なのですが、結構ストーリーの本質に迫る部分もあるようなレビューもありましたので、そういう事ならしょうがない・・・ということで買ってしまいました。
すっかり制作側の思うつぼにはまっていますね。
なおこの本、映画や本編に接していないと意味不明ですのでご注意ください。

170915_君の名は。Another Side Earthbound

以下、ネタバレにある程度配慮しながらの感想です。
本は4つの短編で構成されています。
第1話「ブラジャーに関する一考察」(なに?このなめたタイトル)
第2話「スクラップ・アンド・ビルド」
第3話「アースバウンド」
このあたりまではラノベ風(?)に書かれた主人公たちのサイドストーリーで、それなりに楽しめました。

1話は三葉(中身は瀧)、2話は勅使河原、3話は四葉を主人公に書かれているのですが、三人の心情、考え方などが本編のストーリーの中でどのように変化していったのかが描かれていてとても興味深かったです。
三葉なんか、入れ替わりが起こった状態での展開ですので、学校での出来事などツボにはまっていて面白いです。

そして何より面白かったのが、第4話「あなたが結んだもの」でした。
これは三葉の父親、俊樹が主人公の一編なのですが、サキがもっとも疑念を抱いていた、彗星の落下というとてつもなく稀で、突発的な出来事から、なぜ糸森の町民が避難できたのか。このとても信じられないような行動がとれた理由が書かれています。
民俗学者である俊樹と三葉の母・二葉の出会いから始まり、宮水神社の存在理由にまで遡る壮大な歴史が語られ、すべてがこの物語の結末に向けて用意され、そこに向かって調和していく様子が語られます。
「あるべきようになるから・・・」という二葉の言葉が生きてきます。
良く考えたらこの俊樹という人、物凄い葛藤の中を生き抜いてきた人なんですね。研究熱心な民族学者として宮水神社を調査に訪れ、二葉と出会い、結婚して宮水になり、三葉と四葉の父親になり、二葉と死別し、宮水家を出て、町長になり、そうか・・・それでか。
これでストン・・・と納得できました。
不自然に思っていたエンディングまで、それなりに納得できる展開に思えてきました。
あ、こういう事ね・・・と。
ここまで壮大な設定を考えたうえで、あの映画が成立しているとしたら、これは凄い事ですよ。
しかも映画の中ではこんな事情はほんの断片しか語られず、父親の俊樹なんかほとんど腹黒い政治家としてしか描かれていません。この人物にこんなに大きな役割があったとは、そして三葉の母・二葉にも、さらに三葉や瀧にも・・・驚きです。
あ~面白かった。

さて、そろそろここから離れて自分の物語を書こうかな。
あ、その前に“あれ”を片付けないと・・・
なんのかんの理由を付けて、なかなか書こうとしないサキでした。

2017.09.16
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テーマ : つぶやき    ジャンル : 小説・文学
 
 

Comments

嵌ってますね~ 
ふっふっふ。「君の名は。」をスピーディでイージーと評した私ですが、それなりにあれこれ仕込んでもありますね。

糸森には、たぶん今までに二回、隕石が落下していて、今回は三回目だということ。糸森湖も宮水神社の御神体も、完全にクレーターですよね。
で、俊樹は糸森や宮水神社を調べて、そこが隕石の落ちやすい場所だと知っていたし、宮水家の女性はどうやら時間と空間を超えてだれかと入れ替わり、おそらく予言めいたことをすることを知っていた。映画の中でも、三葉が誰か(=瀧)と入れ替わっていることに気づいていたのは、一葉と俊樹だけのように描かれていましたからね。ああいうほんのわずかな仄めかしは、深海誠がよくやる演出です。

深海誠作品を知ってしまったSF好きなサキさんには、「雲のむこう 約束の場所」をお勧めしておきます。難易度は「君の名は。」より数段高いですけど、嵌まり込んだら抜けられなくなること請け合いです(笑)

あ、それじゃ小説が書けないか。まずい、サキさんの新作や連載も、楽しみだしなぁ……。
 
あはは。

ハマると抜け出せなくなるの、わかりますよ。
今は、近くにあまり沼がないので助かっていますが、日本は沼だらけですしね。
でも、どっぷり浸かるのもいいんじゃないかしら。
そこから新たな創作の原動力が現れたりもしますよ。

「あれ」は何かな?
面白そうなことを水面下で色々とやっていらっしゃるようで何よりです。
きっとまたこちらにも楽しみのおすそ分けをいただけるような予感がして勝手に楽しみにしています。あ、でも、作品も待っています(笑)
TOM-Fさん 
ああ!これはいつのまにかTOM-Fさんの陰謀に・・・。
この作品でスピーディでイージーならば、他の作品はいったいどれだけ~?
えらいものにはまり込んだものですね。
ちょっと後悔。
さっぱり自分の作品が書けませんもの。

糸森に隕石が落ちるのは三回目ということまでは推測できていたんですが、これだけの長い物語が隠れていたのには驚きでした。
深海誠がよくやる演出なんですか?しょっちゅうやってるんだ・・・凄いですねぇ。
そして「雲のむこう 約束の場所」を進めていただけるんですね。
難易度は数段高い?チャレンジしがいがありそうですね。
でもこれを見たらまた嵌まっちゃいそうなので、サキが今始めていることが終わってからにしようかな。
それと、短編も1つ仕上げておきたいし。

コメントありがとうございました。
夕さん 
そうなんですよ。気になって気になって、ずっと頭の隅に引っかかっていました。
このあたりには結構沼がありますね。それもドロドロの抜けなくなるやつが。
どっぷり浸かりすぎて自分の作品が全然進みません。
これが創作の原動力になってくれると、本当に嬉しいんですが。さて、どうなることやら。

え?“あれ”ですか?
それは例のアレです。水面下でコソコソと動いています。でもたいしたことじゃないんですよ。
創作や旅行とは違うジャンルなのですが、また記事にしますので興味がおありでしたら覗いやってください。

そしてこれとは別に短編を1つ書いています。これもそのうちにUPする予定ですので、読んでいただけたら嬉しいです。

コメントありがとうございました。


 
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