Debris circus

Debris circus

頭の中に散らばっていた破片(debris)を改めて文章に書き起こし、オリジナルブログ小説としてサーカスの舞台に上げていきます。読みにくいものもありますが、お暇な時にパラパラとめくる感じででも読んでいただけたら嬉しいです……

 

絵夢の素敵な日常(AIRPORT EXPRESS)

AIRPORT EXPRESS

 出発ロビーではチェックインを促すアナウンスが繰り返されている。
 空港で夜を明かしたジョゼは、チケットを予定の便から朝一番の便に変更していた。少しでも早くここを離れて気持ちを整理したかったのだ。思考はグルグルと同じところを回り続け、結論は出なかった。だがいつまでもこんな状態を続けるわけにはいかない。それに無理を言って仕事に穴をあけているから、明日の勤務を休んだらクビになってしまう。
 ジョゼは横に置いていたショルダーバッグを肩にかけ、ソファーから立ち上がると、視線を下げたまま手荷物検査場へ急いだ。
 と、ジョゼは誰かにぶつかりそうになって慌てて足を止めた。目の前には腰に手を当てて、両足を肩の広さに広げた髪の短い女性が立っている。
「あんた、いったい、何やってるのよ」出発ロビーにポルトガル語が響き渡る。
「姉貴!」ジョゼは驚いて声を上げた。
 ミクはそう呼ばれて少し顔を歪めたが「心配するじゃない!連絡も取れないし・・・」と少し涙目になり、腰に当てていた手を下ろした。
「でもどうして・・・」ジョゼは早朝便なら顔を合わせずに飛び立てると踏んでいた。今の状態でミクと顔を合わせたくなかったのだ。
「今日一日ポルトガル行の出発ロビーを見張っているつもりだった」
「一日!」舞台がはねたばかりで疲れているだろうに・・・ジョゼは申し訳ない気持ちでいっぱいになって「ごめん」と素直に謝った。
「楽屋でずっと待ってたんだよ。それからアパートでも」
「ごめん・・・」ジョゼは謝罪を繰り返した。
「あたしの舞台、見てくれたんでしょ?」
「うん、素晴らしかった。あんなに凄いって正直思ってなかった」
「ありがとう」ミクはとりあえず礼を言った。
「お客さんの反応ももの凄くて、スタンディングオベーションの中はまるで異次元の世界だった」
「そう・・・」ミクの顔は少し緩んだ。
「うん、でも・・・」ジョゼは言葉を躊躇った。「僕はカフェのしがないウェイターだ。収入だって自分が食っていくのがやっとなんだ。そんな僕と、あの歓声の中に居て、これから世界に向けて飛び立とうとしているミクとが同じ場所に居ても許されるんだろうか、僕らは棲む世界が違っているんじゃないか・・・そんなふうに思えたんだ」
「怒るよ・・・あたしはここにいる」ミクはまた腰に手を当てて睨みつける。
「ごめん・・・」ジョゼはもう一度謝った。
「あたしとあんたは同じ世界にいる」ミクはかまわず話を続ける。「そりゃぁ、舞台に出してもらえるなら世界中どこへだって行くよ。でもね、ちゃんと戻ってくる。だってあたしには帰りたい家があるんだもの」
「ポルトの家のこと?」
「今はそう」
「今は?」
「そう、今はね。でもポルトに来るまではあたしに帰りたい家なんて無かったの。だから帰りたい家があるってことは、あたしにとって凄く大切な事なの」ミクは腰に当てていた手を下ろした。
「どういうこと?」ジョゼはポルトへやってくる前のミクについて、詳しくは聞いたことがなかった。
 ミクは手近のソファーに腰を下ろし隣の席を手で示した。
「ジョゼだけにはきちんと話しておくね」
 僕だけには・・・?ジョゼはミクの隣に腰を下ろし、話の続きを待った。
「おばあさまはね、日本の有力な一族の出で、その当主の一人娘だったの」
「メイコが?」ミクは何を話そうとしているんだろう?ジョゼは目をしばたたいた。
「そう。そして、おばあさまはその当主の望まない恋をしたの。もちろんその恋は叩きつぶされそうになったわ。でもね、おばあさまは負けなかった。恋人と2人ポルトへ駆け落ちしたの」
「駆け落ち・・・」あのメイコが、ジョゼは驚いた。
「おじいさまはポルトの人間だったから2人でポルトへやって来たの」
「その恋人がエストレーラ?」ジョゼはミクがメイコの養子になった時に引き継いだ名字を言った。
「そう。ミゲル・エストレーラというのがおじいさまの名前」
「じゃ、ミクは4分の1はポルトガル人の血が入ってるんだ」ジョゼはミクについて何も知らないことを思い知った。
「そういうことね」ミクは何でも無いことのようにそれを肯定した。
 メイコとミクの印象が何となく違っていたのはその血のせいだったんだ。ジョゼはようやく合点がいった。ミクに出会った頃からずっと持っていた印象だった。メイコは一目で東洋人とわかるが、ミクはそうではなかったのだ。
「そして母が生まれたんだけど・・・母が生まれてしばらくしておじいさまが無くなったの」
「そんな」
「ちょうど同じ時期に日本のおばあさまの実家では後継者争いが起こっていて、当主は一人娘のおばあさまを失って窮地に陥っていたの。だから、あらゆる手段を使っておばあさまから母を奪い取ったの」
「酷いな」ジョゼは改めてメイコの穏やかな顔を思い浮かべていた。とてもそんな人生を歩んできたようには見えない。
「母はね」ミクは話を続ける。「あたしの母はね、日本でおばあさまを知らないまま何不自由なく育って、当主の望む人と結婚して、あたしを生んで、母もあたしも見かけの上では幸せな生活を送っていたの」
 ミクは話を続ける。「今から思えは日本での生活はとても裕福なものだった。でもあたしはずっと疎外感を感じていて、母以外の家族やお屋敷の使用人たちとも打ち解けることはなかったわ。そこは帰りたい家じゃ無かったの。そしてあたしが小学校に上がる頃、今度はその当主が亡くなったの。そうしたらまた後継者争いが始まって、結局あたしの叔父に当たる人が当主を継ぐことになったの」
 ジョゼは無言で続きを促した。
「日が陰るようにあっというまに世間は暗くなって、誰にも相手にされなくなったわ。それは幼かったあたしにもはっきりと感じられた。いろんな噂が立って学校でもいじめられるようになったわ。あたし、声が高いでしょ?それをからかわれて。髪も長く伸ばしていたからそれもね。いつも引っ張られてたんだ。グイってね」ミクは首を後ろにそらす動作をした。「でも絶対に短くしなかったの。だから余計にね」ミクは自嘲気味に唇を曲げた。「そんな頃に母は自分の出生の真実を知ることになって、おばあさまを探し始めたの。でも見つかるまでには長い時間が必要だった。居場所がわかった時には母は重い病気になっていて、連絡を取る事も出来ないまま亡くなってしまったの。ずっとプレッシャーの中で生きてきた人だったから、体や心が壊れてしまったのね。帰りたくなる家を持っていなかったあたしはただ一人の味方も失ってしまったの。この世界に心休まる場所が無い。それはとてもつらい事だった・・・だから、あたしはどうしてもおばあさまに会いたくなって手紙を送ったの」
「そこで絵夢が出てくるのか?」ジョゼはこの部分の事情は聞いたことがあった。
「そう、前にも話したけど、絵夢がおばあさまとあたしを会わせてくれたのよ。そのおかげであたしは日本を離れてポルトへ来ることができたの」ミクは遠い目をした。「ポルトは素晴らしい所だった。いままであたしを押さえつけていた重しが、全部取れたように思えた。帰りたくなる本当の家が出来て嬉しかった。だってこれまでそんなもの、持ったことが無かったんだもの。友達もできたし、あんたとも出会えた」ミクはジョゼに肩を寄せた。
「そしてオペラにも出会えた。もしそうなっていなかったら、あたしはきっと生きていなかったと思う」
「ミク・・・」ジョゼは気遣わしげにミクを見た。
「だからあたしの命は絵夢やおばあさまや、ポルトのみんな、そしてあんた、ジョゼにもらったようなものなの」
ミクは覚悟を決めたようにジョゼの顔を見上げた。瞳は大きく見開かれ、口は横一文字に引き結ばれている。「あたしにとってジョゼの仕事とか収入とか、そんなことどうだっていいの。あたしはジョゼのことが好きなんだから」
 ジョゼの口は半分開かれたままだ。なにか言葉を発しようと小刻みに震えている。好き?今確かにそう言ったよな?いきなりの展開にジョゼは混乱した。
 ミクは言葉を続けた。「たぶんジョゼがガイアのワインセラーで山本さんに飛びかかった瞬間から、ズーッと」
「いや・・・だから・・・」それは姉弟として?それとも・・・ジョゼの頭には小学生の頃の少し苦い記憶が蘇る。
「・・・」ジョゼの口は半開きのままだ。
 その時、ジョゼが乗る便のファイナルコールが告げられた。
 ミクは出発便モニターの方へ顔を向けた。
 ジョゼも同じ方を向いた。
「乗らなきゃ」ジョゼは体を離した。「明日からの仕事を抜けるわけにはいかないんだ。もう便の変更はできないし」自分ではない誰かがどこかで喋っている。僕は何を言ってるんだ・・・ジョゼには自分の声がまるで他人の声のように聞こえていた。
 チケットは運賃を無駄にすればキャンセルすることもできる。そして改めて別の便のチケットを買うこともできる。そうすればあと数時間はミクと一緒に過ごすことができるし、ミクの考えもちゃんと聞けるだろう。でもそうするには新たにお金が必要になる。ジョゼの財布にそんな余裕は無いから、たぶんそのお金はミクが出すことになる。そんなことはとてもできない。ジョゼはそう考えた。
「うん」ミクは頷いたが、チケットの件には触れない。
 もう一度ファイナルコールが告げられる。
 2人は立ち上がり、並んで手荷物検査場へ急いだ。
「行くよ」検査場の入口でジョゼが言った。
「うん、いってらっしゃい」ミクは軽く手を上げた。
 ジョゼはロープで区切られた検査場の通路に入った。後ろ髪をひかれるような思いだが、なんとか振り返らずに通路を進む。
「急いでください」係員がせき立てる。
「なるべく早くポルトに帰るから」ミクがジョゼに声をかけた。
 ジョゼは振り返ってミクの方を見た。
「わかった。待っているよ」やはりジョゼには自分の声がまるで他人の声のように聞こえている。
 ジョゼはゲートをくぐった。

***

 その時、ジョゼが乗る便のファイナルコールが告げられた。
 まるで張り詰めた緊張の糸がフツリと切れたような気がして、ミクは出発便モニターの方へ顔を向けた。
 ジョゼも同じ方を向いた。
「乗らなきゃ」ジョゼが体を離す。「明日からの仕事を抜けるわけにはいかないんだ。もう便の変更はできないし」淡々とした調子でジョゼは喋る。
 チケットは運賃を無駄にすれはキャンセルすることもできる。そして改めて別の便のチケットを買えばいい。そうすれば数時間はジョゼと一緒に過ごすことができる。でもミクはその提案をしないことにした。もしそうすれば新たにお金が必要になるし、そのお金は多分自分が出すことになる。今そんな提案は止めておいた方がいい。ミクはそう考えた。
「うん」ミクは頷いた。
 もう一度ファイナルコールが告げられる。
 2人は立ち上がり、並んで手荷物検査場へ急いだ。
「行くよ」ジョゼが確認するように言った。
 さっき自分の思いはジョゼにはっきりと伝えた。自分たちは普通のカップルにはなれない。あたしがこの仕事を選んだせいで、一緒に過ごすより遠く離れている時間の方が長くなるだろう。おまけに、あたしは6つも年上だ。彼には他の選択肢も含めて考える時間が必要なのかもしれない。
『行かないで』その一言はミクの口元で別の言葉に変わった。
「うん、いってらっしゃい」ミクは軽く手を上げた。
 ジョゼが通路の奥まですすんだ時、ミクはたまらなくなって声をかけた。「なるべく早くポルトに帰るから」
「わかった。待っているよ」ジョゼは答え、係員にせかされながらゲートをくぐった。
 ミクは暫くそのままの格好で立っていた。
『探し物はじっとしていても出てこないのよ。わかった?』絵夢の言葉が蘇る。
 でも絵夢、探してみたらよけいに分からなくなったわ・・・ミクはクルリと向きを変えて出発ロビーを後にした。


2016.08.18
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テーマ : 自作小説    ジャンル : 小説・文学
 
 

Comments

へえ〜 
こんばんは。

今回は意外な設定に驚かせていただきました。
ミクは絵夢にも負けないお嬢様だったんですね。
(ますますジョゼはつりあわない)

そして、どこでなにをしていたのかと思いきや、ジョゼったら空港で一夜を明かしちゃったんですか。お泊りチャンスだったのに!

ミクは今回はちゃんと告白していますね。
でも、ジョゼはまだあんなだし、この後どうなるのかなあ(完全に人ごとモード)
まあ、あまりすぐにくっつけても面白くないから、しばらく虐めるのも悪くないかもしれませんよ。ハンスにももう少し頑張ってもらわないとな。なんならショゼサイドにも当て馬の女の子でも用意しようかしら(笑)

嬉しい驚きに満ちた作品でした。
夕さん 
あ、早速読んでくださってありがとうございます。
この設定、実は「(10)Promenad」のときから大まかには決まっていたものです。ミクは確かにお嬢様として育っていますが、今はまったく縁を切られていますから完全に庶民ですね。

ミクはきちんと告白していますし、本人もそのつもりなのですが、ジョゼには今一つ伝わっていません。鈍いぞジョゼ!
おっしゃるようにしばらく虐めるのも悪くないかもしれませんが、いかんせんサキの筆力ではもう展開が限界です。
早々に決着を付けざるを得ない考えています。

あ、夕さんがジョゼの当て馬を用意してくださるなら、また変わってくるんでしょうけど。イベントでお忙しそうなので無理かな?
もしお申し出いただけるのなら待ってますけど・・・(完全に丸投げモード)
ほぉ~ 
更新、お疲れ様でした。

うおう、すれ違い恋愛の定番、空港でのお別れシーンですね。
ジョゼったら、女の子があそこまではっきりと告白しているのに、なにをぐずっているんでしょうね。
ミクの生い立ちも語られて、そのうえでコクられて。そこはチケット破りしかないでしょ、 と思ったら、まさかの敵前逃亡……。そんなんじゃ、どこぞの天文部長みたいになっちゃうぞ(謎)
まあ、それでなくても精神年齢的に見て、ミクより圧倒的に幼いジョゼですから、しかたない部分もあるのでしょうけど。
こりゃあ、八少女夕さんにもうちょっと引っ掻き回していただいて、ジョゼにも成長してもらいましょうよ(完全に他人事・笑)
ここからどんなふうに落着するのか、とても気になります。また余裕ができたら、続きを書いて下さいね。
TOM-Fさん 
コメントありがとうございました。

定番ですね~。でもこういうの大好きなんですよ。
ミクはちゃんと告白しているのに、上手く伝わっていないようです。
まぁ男と女ですから・・・なんて、サキは偉そうに言えないんですけれど一応一生懸命考えました。不自然さを感じさせないように書けていれば良いのですが。なかなか難しいですね。
あ、確かにジョゼの方が実年齢も精神年齢も幼いですからしかたないかも・・・ですね。
でも6つも年上ですがミクは見かけは幼いですし(自分の演技が幼過ぎなかったか心配するくらいです)、ジョゼの方が青年然としていますし、仲良く並んでいたら普通のカップルに見えるかもしれません。
夕さんに掻き回してもらったら・・・とちょっと考えたのですが、かなりお忙しそうな様子です。なんとかサキの拙い頭脳で結末を絞り出せないか奮闘中です。
あ~えらいことになっちゃったなぁ。
ミクもジョゼもすぐに暴走するんだもの。
 
ミク、かっこいい~。完全にリードを取ってる感じがします。
そしてミクの過去にはそんな大変な物語があったのですね。
そのお家騒動もあって、ミクはこんな利発な女の子に育ったのかもしれませんね。(いや、血・・・かな?)

ジョゼ、ここでいじけていては男が廃る。次に会った時は、少し大人になれていたらいいですね^^ファイト!
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limeさん 
まぁ、6つ年上ですからね。リードを取っても不自然なことはないと思って、おもいっきりリードさせました。でもこれだけリードしてるのになんだかなぁ。ジョゼのやつ、煮え切らないんです。ほんとに・・・。
ミクの実家のお家騒動は、メイコが登場したときからそのバックグラウンドとして構想にあったものですが、ミクの利発さは後付けです(夕さんに付けていただいたかな?)。でも祖父と祖母(メイコ)から受け継いでいるということで良いと思います。
そしてジョゼを応援していただいてありがとうございます
そうですねぇ。いったんミクから離れて落ち着いて気持ちを整理すれば、少しは大人になれるでしょうか。

コメントありがとうございました。
鍵コメ様 
あれ?そうでしたか。
***から後ろは確かにそうなのですが、視点を変えています。
問題なしと思いましたが、サキの思い違いでしたら再度ご指摘くださいネ。
まとめてコメ 
3作分、とっぷり楽しませていただきました。あ、もちろん、いつもイの一に拝読していたのですが、ばたばたの最中でコメを残せないままになっていました。ほんとすみません。
リクエストの「ミクの捜し物」果たして見つかったのかどうか、と思ったら、うん、やっぱりただの「物」ではありませんでしたね。見つけられそうで、あとちょっとで出てきそうなのに、あれ、ここじゃなかったか、の繰り返し。二人の気持ちの行き来が本当にもどかしいけれど、どちらもわかるわぁと思って拝読していました。

いや、正確には、これって結局、ジョゼが鍵を握っているのかな。ミクはちゃんと告白しているんですものね。でもそれでも「余計に分からなくなった」んですよね。
う~ん、気持ちってぎりぎりで躱されると、しょぼ~んってしぼんじゃうこともあるからなぁ。ミクの気持ち、かなり勇気を振り絞ったと思うのに、ジョゼの逡巡がミクにも伝わって、ぐるぐるし始めちゃうのかなぁ。ぐるぐるは夕さんちの専売特許かと思っていたら、ここでもやっぱりぐるぐるですよね。

年の差はきっとそうでも無いと思うんですよね。ジョゼにとっては、自分がミクをあらゆる意味で守る・支える側になりたいという男としての沽券に関わる部分が問題。
格差結婚が上手くいかないのはよくあるけれど、それはやっぱり、自分が相手よりも上というのか、守る側になる部分がないとだめなんですよね。他からの目だって、ミクの方から気にしてないよって言われても、それに耐えなければならなくなるのは、ミクじゃなくてジョゼですものね。

そうかぁ、じっくり読ませていただいたら、確かに周囲が「頑張れ」ってはやし立てて結果に期待するほどには単純じゃないってことですよね。ミクはスポットライトを浴びている。あのシーンはジョゼにはかなりインパクトがあっただろうなぁ。
でもこの先、ジョゼに、何かの部分でミク以上になれる可能性があるのかなぁ。考えれば考えるほど難しい気がしてきました。それを作っていかないと、ミクを守れる男にはなれないし。
鍵を握っているのがジョゼ自身って部分が、一番難しいと思えてきます。

う~む。これは実は相当の難題なんだな。気持ちの距離ってのは幻で、実は現実の距離がその幻の根底にあって、お互いの立っている場所の現実の距離が気持ちの距離を作っていくんですね。
あぁ、やっぱり心配になってきました。二人とも幸せになって欲しいけれど、なかなか越えるハードルの数は少なくないようです。
捜し物、いつか見つかるといいなぁ。絵夢も、こればっかりはどうしようもないでしょうね。

あれこれ心配しながら、でも、これからもじっくり二人を見守っていきたいと思う物語でした。まぁ、二人とも、まずは自分がどうあるべきか、自分として何をなしていくか、なのかな。「恋愛、なにそれ?」ですよね。あ~でも、自分磨きをし続けたら、余計に二人の距離が離れそうで怖い……
素敵な物語、ありがとうございました!
彩洋さん 
楽しんでいただけましたでしょうか?お忙しい中でも、楽しみにしていただいていたようで嬉しいです。そしてありがとうございます。

さて、このお話サキは随分混乱しながら書いていたのですが、彩洋さんが簡潔に2人の気持ちを纏めてくださっています。あぁなるほど~。サキは自分の考えをあらためて整理することが出来てメチャクチャありがたいです。深く読み込んでくださって嬉しいです。お仕事お忙しい中なのに本当にすみません。
そうそう、何が引っかかるのかと言うと、これですね。「男の沽券」!古くさい言葉のようですがジョゼはやっぱり男ですからね。彩洋さんに指摘いただいて、サキが何に苦労していたのか、はっきりしたような気がしています。
ミクが喉を痛めた頃は、まだまだ駆け出しの歌手という設定でしたから、なんとでもなったのでしょう。しかし手術直前の公演である程度の成果が出て、ハンスの目に留まってしまったのがいけませんでした(駄目という意味ではないのですが)。ミクはサキの元を離れ成功へと突き進んだのです。サキのキャラクターはしばしば勝手に暴走しますが、このときのミクはまさにそれでした。
その後サキがミクの手術を成功させることを躊躇していたのは、成功すると2人の距離がいっそう離れてしまうことを予想していたからなんですね。あのまま手術が失敗してしまっていたら2人はずっと上手く行ったと思うんですよ。
彩洋さんがおっしゃるように、この後の展開はジョゼがミクを守る、或いは支える側になりたいという男としての沽券に関わる部分、これをどのように処理するか、そういうことなのでしょう。でもこれ、難しい。
ミクにとってはそんなものどうでも良くて、年齢差の方が気になっているのかもしれませんが、ジョゼにとってはなかなか割り切れない・・・そう思います。本能的な部分に加えて、世間の目というものもありますからね。

なんといってもこのジョゼ、初期設定では、彼は一般的な市民であり、特別な才能を持っているわけではない、と設定されています。まさかこんな事態に陥るなんて予想できていないときの設定ですから、変更してしまうことも可能なのでしょうが、なんとか上手く行かないものか頭を捻っています。
次回は夕さんがジョゼに当て馬を登場させて間をつないでくださる予定です。サキはいっそのことそのままそっちの流れに乗せてしまおうか、などと不謹慎なことを考えたりしています。うわ!酷いやつ。
格差カップル、深く考えれば深く考えるほど悩ましいです。

お忙しい中読んでいただいて、そしてコメントをいただいてありがとうございました。

 
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プロフィール
こんにちは!サーカスへようこそ! 二人の左紀、サキと先が共同でブログを作っています。
ようこそ!


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アスタリスクのパイロット、アルマク。キルケさんに書いていただいたイラストです。
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左からシスカ、サヤカ(コトリ)、サエ。ユズキさんにイラストを描いていただきました~。掌編「1006(ラグランジア)」の1シーンです。
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