Debris circus

Debris circus

頭の中に散らばっていた破片(debris)を改めて文章に書き起こし、オリジナルブログ小説としてサーカスの舞台に上げていきます。読みにくいものもありますが、お暇な時にパラパラとめくる感じででも読んでいただけたら嬉しいです……

 

初音ミク新型3Dモデル登場!

今日は息抜きをさせてもらいます。
当ブログ「debriscircus」は書庫ブログなので全く関連性の無い記事です。
ごめんなさい。
ボクの道楽の1つ、ボーカロイド関連の記事ですが、あ!こんなの見つけた!!!と嬉しかったので……。



初音ミク新型3Dモデル登場!『ぶれないアイで』"burenai ai de" ARライブもう見た?

ミクの目がとても綺麗だなぁ……と思ってみていたら目薬とのコラボだったんですね。でもなかなか楽しいです。
使われているミク新型3Dモデルもイメージが適度(?)で、とても好感が持てます。
ここでは標準の衣装で歌っていますが、また色んな格好をするのでしょうね。
ダンスモーションも気に入りました。
音楽はMitchie Mという方のようなのですが、この方のミクのチューニング(ボクは“調教”という言い方は好きではありません)は素敵です。とても良い声で歌っています。
曲もボク好みで、ついつい何度もリピートしてしまいました。
そしてついにカテゴリーまで作ってしまいました。
やれやれ……

お騒がせしました。
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緊急事態発生

大変です~。
PCが起動しなくなってしまいました。いまサブサブのラップトップで記事を作っていますが、とてもやりにくいです。まともに打ち込めません。サブ機もXPですし、いざとなると調子が悪くて使えないことが判明。
点検したところではどうもマザーボードの電気系のトラブルの模様です。
CPUは現行のマザーボードでは使えませんし、こうなったらマザーボードとCPUをセットで交換かなぁ。
痛い出費と時間のロスです。いろいろとUPしたい記事(シスカやイラストの頂き物)もあったんですが自由がききません。

ユズキさん、せっかくイラストを頂いたのに報告記事をUPできません。

しばらくの間記事が滞りますがお許しください。
復旧を急ぎますが、先立つものも必要です。
先~お願い!何とかしてよ。



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PC復活です。

PC復活です。
昨日の記事でPCが不調であることを報告しました。
休止状態から復帰できなくなっていたのです。
いつまでたっても真っ暗なままのモニターに慄いて、あれ?とパワースイッチ長押しで電源を落とし、再度起動しても駄目です。
POS音は有りますし、HDDにもアクセスしているようですが、モニターは真っ黒なままです。何度もリセットしましたし電源も落としてみましたが症状は改善しません。
グラフィックカードまで入れ替えてみましたよ。やっぱり駄目です。これは重症かなぁ……と復旧を諦めようとしていた時に、ちょうど先から連絡があったのです。症状を説明すると。
「う~ん」と考え込んでから「リセットしても電源を落としても駄目なんだな?」と訊いてきます。(本当は関西弁です)
「うん。グラフィックカードを入れ替えても同じ」
「SSDやHDDにはアクセスしてるんだな?」
「うん、アクセスランプは点滅してるし、HDDからはアクセス音もするよ」
「うむむ」
「どう?」
「わからんが、モニターの電源は落としたのか?」
「え?モニターはいつもついたままだよ」
「じゃあ、モニターの電源を落としてみろ。それくらいしか思いつかない」
「でも、パワースイッチはどこにあるんだろう?触ったことないし」
「それぐらい探せ!わからなければコンセントを引っこ抜け。そして10秒ほど待ってから電源を入れて起動してみろ。あとは帰ってからだ」
……と言って電話を切ってしまいました。
またそんないい加減なこと。
サキは半信半疑でモニターのコンセントを引っこ抜き、言われた通り暫く待ってからまた差し込んでパワーボタンを押しこみました。
するとどうでしょう。ピッとPOS音の後、モニターにBIOSへのお誘いの画面が出るではありませんか!WINDOWS8.1が起動していきます。
あっけなく解決です。
先!偉い偉い!こんなことってあるんだ。でも思い込みって怖いですね。てっきりマザーボードが原因と思ってました。お金もかからなくてよかったです。
さすがDOS/VやMS-DOSの時代からPCを組んできただけのことはあります。たまには役に立つんだ。帰ってきたら誉めてやろうっと。

さて、落ち着いたところで通常の更新を始めていきます。
混乱していましたので準備ができていません。少しお待ちください。
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ユズキさんにイラストを描いていただきました~。

 ユズキさんのブログ「夢の時間(とき)」の5000HITキリ番リクエストとして受けていただいたんです。

ユズキさんの記事へのリンク

 すぐにお礼の記事を書きたかったのですが、PCのトラブル等でUPできていませんでした。
 遅くなってしまいましたがお礼を申し上げます。素敵なイラストありがとうございました。

 で、ですねお願いしたのは掌編「1006(ラグランジア)」の1シーンです。
「254」というシリーズの番外編という形で書かれた作品です。

ラグランジア
このイラストの著作権はユズキさんに有ります。

 3人の女の子が座っています。
 3人は川の中に立つ取水塔の点検通路に座っているのですが、真ん中に座っているのが本編のヒロインのコトリです。本編では20代前半の女性なんですが、ここでは小学校5年生です。まだ本名のサヤカで登場しています。
 向かって左側はシスカです。彼女は左紀の長編作品「シスカ」のヒロインです。右側はそのシスカの幼馴染みで親友のサエです。
 2人共サヤカと同じ歳という設定ですからやはり小学5年生ということになります。
「254」と「シスカ」はどちらも仮想世界を舞台にした物語なんですが、使っている仮想世界が同じ物で、しかも同じ時代なんです。そして5年生の時は隣町に住んでいるという設定だったので、こういうシチュエーションが可能だったのです。
 ユズキさんは子供を描くのが苦手だと仰っていましたが、何度も練習までしてくださって苦労して描いていただいたようです。サキはそんなこととは露知らず、子供を3人も描いてほしいとお願いして、完成を楽しみにしながら呑気にお待ちしておりました。すみません。
 完成した作品を拝見して、まず静かな雰囲気が良く出ていること、それがとても嬉しかったですね。
 そして3人の個性がそれぞれ良く描き込まれていて、あまり他人との接触を持たないシスカが歌うことによって少しだけ心を開いている様子や、サヤカの天真爛漫な雰囲気、そしてそんな2人を優しく見守るサエの様子、ああなるほど、こういうふうに描くと良く雰囲気が出るんだなぁ……と感心しきりでした。
 シスカは幼い頃に戦乱でたった1人残され、心に大きな傷を負った子です。
 サエは母1人子1人で劣悪な環境の中たくましく育ってきた子です。
 サヤカは裕福な温かい家庭で何不自由なく育ってきた子ですが、この後大きな不幸に見舞われます。そしてそこから立ち直っていきます。
 こういうふうに作者として書き出してみると、改めてイラストから3人の個性を強く感じます。

 シスカとサエの着ている学校の制服、これはシスカの雰囲気を天使みたいにしたかった為に設定した物だったのですが、まさにそのままの雰囲気が出ていると思います。
 サヤカの胸のワンポイント、自転車になっているんですよ。お心遣いに感謝しています。

 微かに風がながれる静かな川面、響いていくシスカの歌声とサエの伴奏、とても素敵なイラストにしていただいて、サキは1人盛り上がってしまいました。
もちろんこの記事だけでなく本編の「1006(ラグランジア)」内に掲載させていただきます。
 よろしければ覗いてみて得ださい。

1006(ラグランジア)」へのリンク

 ああ!絵を描ける才能ってとても素敵です。羨ましいです。
 少しで良いですから分けて欲しいです。

サキ
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ダイヤモンド・ダスト

ククッ……クスクス……

 オレはスリープカプセルの中で目を覚ました。このカプセルは本来コールドスリープに用いるもので、通常の睡眠に用いる物ではない。しかしこの狭い船内では余計なものを設置する余裕は無く、やむを得ずコールドスリープ用と兼用になっているのだ。眠るとき次の目覚めが何十年も先になってるような気がして落ち着かないのはご愛嬌だ。
 もちろん誤動作を防ぐための安全機構は何重にも組まれているし、カプセルを閉じてしまうわけではないから、余計な心配をする必要はないのだが。
 
 オレは上半身を起こすと大きく伸びをした。
 隣に並んでいるカプセルでは相棒のエルナートがコールドスリープ状態で眠っている。相棒と言っても、出発前に組み合わせが発表されたとき、彼女はすでにコールドスリープ状態だったので、正直オレは彼女のことを全く知らない。
 そして2年後彼女が目覚めるとき、オレはすでにコールドスリープに入っていることになっている。
 彼女はこの遠大な恒星探査計画が発表された時に、世界最高速・最高性能のスーパーコンピュータが選び出した相棒だ。オレとの相性が最高なのは初めから約束されているのだが、万が一のトラブルを恐れてこのようなスケジュールが組まれている。
 人間の行動の大部分は他人との争いだ。それは人類の歴史がほとんど争い事で構成されているということからも証明されている。クルー2人は目的地に着くまでは出会わない方が良い。そう結論されたのだ。
 そして、オレ達はこの長い航海、すなわち長い孤独との戦いに耐えるために、スーパーコンピュータが選び出した最強のエリートだ。
 人間は普通長い孤独には耐えられない。大概精神を病んでしまい幻聴や幻覚を感じるようになったり、異常な行動をとるようになったりしながら徐々に弱っていく。
 オレ達2人は少なくとも10年間は孤独に耐えうる精神を持っていることを条件に、何十億の候補者の中から数々の心理テストやストレステスト、さらには仮想空間実証実験に耐え選び出されたのだ。

ククッ……クスクス……

 長期間の孤独状態に置かれた人間に現れるもっとも初期の異常は幻聴で、誰もいない空間で話し声が聞こえたりするようになる。スペースクルーの間では“天使のささやき”などと呼ばれる症状だ。
 オレは毎“朝”起床時にその症状に注意を払いながら自分の健康状態をレポートにまとめ、船の情報などと一緒にパケット通信で発信する。
 船体のモニターは全てグリーンを示している。オレの体も異常は無いようだ。
 さっそく情報をまとめて発信することにしよう。オレはカプセルを出るとラフにカーディガンを羽織りシートに腰を掛けた。

天使のささやき_limeさん2
ククッ……クスクス……

このイラストの著作権はlimeさんに有ります。
limeさんの記事[妄想らくがき・羽根のある君とへ]のリンク
2014.09.09
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---41---

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「ずいぶんと派手な動きがあったようだが、ゴリアテ、君の差し金かね?」イヤホンから探るような、そして少し茶化すような部長の声が聞こえてくる。
「部長!私がこんな動きをするとお考えですか?」ついついヨウコの声は大きくなった。
「いや。すまない。この状態で君の方から連絡を付けて来た時点で、相当な困難に直面していると理解している。手短に訊こう。どんな情報が必要だ?」部長は声色を戻した。
「最初からそう言ってください。まず行方不明になった私達の仲間の安否情報は?」
「仲間……か」部長の声は一瞬止まった。
「行方不明者のうち2人は君のターゲットだったわけだな?」
「ええ、キタハラ・シスカとコバヤシ・レン、この2人は重点的にマークしていました。ですから私がオルガに同行できなかったのは痛かったのですが……」
「事情は理解している。ところでそのキタハラ・シスカだが、かなり特徴的な容姿をしているな」
「ええ、東域人とベクル人とのハーフの様ですし、ベクレラとの接点を疑ったのですが」
「ふむ、写真では確認しづらいのだが、彼女はオッドアイかね?」
「ええ、左が青、右がこげ茶ですが、それが何か?」ヨウコは唐突な質問に驚きながら訊き返した。
「いや、ただ珍しいなと思っただけだ」部長にしては捻りのない答えが返ってくる。
「色々と調べてみた結果、ベクレラとの接点を疑う必要は無いと判断したのですが、何か気になる点でも?」ヨウコはもう少し突っ込んでみた。
「ふむ……。いや、なんとなく気になっただけだ。根拠はない」部長はそこで一瞬言葉を止めて話題を変えた。「で、その大切な君の仲間達だが、多分大丈夫だ。といっても負の情報が入ってきていないことからの判断だが。こういう場合よくない情報というのは、どこからとなく入ってくるものだ。情報が入手でき次第伝えよう」
「ベクレラのサルベージ会社のスタッフも社長以下全員が姿を消していますが、その辺の情報は?」
「それについても情報は無い。入手でき次第伝えよう」部長の答えには取りつく島もない。
「お願いします。この件についてマスコミへの発表は?」
「あきらかに油田事故の復旧を妨害するための誘拐事件と思われるが、誰も何も言ってこない以上いつまでも隠す必要はない。まもなく海洋開発の記者会見が行われる。行方不明、テロによる誘拐の可能性という内容になるだろう」
「ということは、犯行声明は出ていないということですか?海洋開発やイルマやベクレラ政府に何らかの働きかけがあった気配は有りませんか?たとえば例の組織からのとか」
「今のところ何も出ていない。君の気にしている例の組織を含めて海洋開発に対してはなにも働きかけはない。イルマ政府に何らかの働きかけが来ているのかについては調査中だが、今のところその気配はない。ベクレラについても別ルートで調査中だが、こちらもまだ気配はない。これもわかり次第君に伝えよう」
「部長はこの事件、例の組織の関与だと見ていますか?それからベクレラのサルベージ会社との関連は?」ヨウコは質問を畳み掛ける。
「その組織が関与した可能性は高いと見ている。そして関係者が消えている点から考えてサルベージ会社との関連は大いにあるだろう。会社そのものがテロ組織である可能性も高い。だがその組織についての情報は、君からの物を含めてほとんど無い状態だ。君に情報の開示を求めたいところだったのだが、我々は先ほどこの組織に一定期間関与しないことを決定した。つまり泳がせるということだ」
「泳がせる?」ヨウコはタブレットに向かって呟いた。
「そうだ。これでベクレラは窮地に陥るだろう。それは我々にとってチャンスということだ」
「人質はどうでもいいんですか?それに油がどんどん漏れているんですよ」ヨウコの声はまた大きくなった。
「そんなことは分かっている。人質の安全や油の流出量を計算した上での判断だ」端末からは抑揚を抑えた声が漏れてくる。
 ヨウコは唇を噛みしめた。そのせいで無言の返答になってしまったが、それを感じたのか部長の方から声をかけてきた。
「ゴリアテ。新しい情報を伝えよう。今、海洋調査船パイオニア号が現場海域に急行している。潜水艇マリナー1と共にだ」
「グロイカのですか?でも近くの海域には居なかったはずですよね」
「事故が起こった直後から、全速でこちらに向かっていたようだ。グロイカ資源エネルギー省の発表では現場への到着は2日後だ。ベクレラ政府の緊急要請を受けた形で準備が整い次第直ちに作業を開始する」
「まるでマザー2が現場を離れることが分かっていたみたいですね。これも妨害を受ける可能性は?」
「考えられるが、我々の関知するところではない。我々はこの情報をグロイカに伝えてはいないが、彼らもある程度の情報を得ているだろう。対策は取ってくるはずだ。だが彼らとて成功する保証はない。イルマ政府はタイミングを見てマザー1と潜水艇WR-1を派遣する心づもりだ。習熟していないパイロットがWR-2を扱うことは難しいとの判断からだが、WR-1を投入する事になったら全力でテロを阻止することになるだろう。一定期間関与しないとはそういうことだ」
「軍隊を入れるんですか?」間髪をいれずにヨウコは訊いた。
「国境軍の特殊部隊を使ってベクレラとの共同作戦にしたいという政府の意向だ」
「シスカ達の安全はどう確保するんですか?」
「両政府は最善を尽くすだろう」
「最善……ですか……」ヨウコはポツリと言った。
「気になるかね?」部長は少し嬉しそうに訊いた。
 ヨウコは無言の返事を返した。
「マザー2はオルガ港へ向かっているな?」
「はい」ヨウコは短く答えた。
「マザー2は暫くオルガ港で行方不明のメンバーの捜査を待つため待機することになっている。表向きは……だ。そして、さっきも言ったがマザー1の派遣はタイミングを計る事になる」
「表向きは?じゃぁ真の待機の理由は?それに何のタイミングを?」
「政府はまだマザー2を使う事を諦めていないということだ」
「さっき部長は、習熟していないパイロットがWR-2を扱うことは難しいと言いましたよね?」
「ゴリアテ。これからどう動くつもりだ?君はこの事件のあらましが分かっているんだろう?我々もラド・ネラックと言ったのが誰か、推測はできているつもりだが」部長はヨウコの質問を無視した。
「部長」ヨウコは冷い声を出した。「それは犯人はだれなのか、断定されているってことですね?それでも関与しないで泳がせるんでしょう?だったら、私が話すことは有りません」ヨウコは会話を終えようとしたが部長は構わず続けた。「向こうではライマーズ商会のナギノという男が連絡を取ってくる。彼をうまく利用して動いてくれ。首尾よくいくように願っているが、解決は案外早いかもしれん」
「それは4人の解放がということですか?」
「ターゲットの居場所がわかったら連絡をくれ。君のことだ、ちゃんとマーキングはすませてあるんだろう?」部長はまたヨウコの質問を無視した。
「何をたくらんでいるんですか?」部長からの返事は無かった。
 ヨウコは暫く思案にふけっていたが、やがて接続を切って立ち上がった。
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「シスカ」41話を発表します。

今回はヨウコのお話です。
お読みいただいている方はご存知のように、ヨウコはシスカの幼馴染を語ってシスカに接近してきました。シスカの幼馴染にヨウコという子は実在しているようですが、彼女の行動を見ていると幼馴染ということ自体も怪しくなってきます。
何回か会話を交わしている部長という人物についても、ゴリアテという二つ名についても、彼女が何らかの組織に属していて、そこの指令で動いていることを伺わせますが、はっきりしたことは何もわかっていません。

何の気なしに登場させたこの人物、作者の予想に反してどんどん大きくなり勝手に動き回って、この後狂言回しの役割までこなしていきます。

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シスカ41話
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---42---

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 潮の香りを含んだ風が頬に心地よく触れて行く。
 2月だというのに気温は全く冬を感じさせない。
 ラサはテラスに置かれたテーブル席にゆったりと腰を掛けて、目の前に広がる風景を眺めていた。
 丘の中腹に立つホテルのロビーに続けて設けられたこのテラスからは、真っ白な砂浜に沿って開けているエルズラムの街を見渡すことができる。街の中心にはラヴェラ広場が見え、広場からは人々の喧噪が伝わってくる。人々は今朝方よりもさらに数を増やしていて、普段はのどかな雰囲気のエルズラムの街は、馬追いの祭りを上回るような奇妙な熱気を帯び始めていた。もっともこの馬追いの祭りの開催が禁じられてからすでに30年近くが経過していて、ラサもその賑わいは映像でしか見たことは無かったのだが。
 エルズラムの街は青の内海の北側に突きだしたネラブ半島の突端にある。この辺りはベクレラ連邦の中では最も低緯度に位置しているため、真冬でも半袖で過すことができる。エルズラムは何の取柄も無い街だったが、この過ごしやすい気候のおかげで近年ようやくリゾートとしての賑わいを享受し始めていた。
 同じ緯度にあっても青の内海から大洋に繋がる海峡部分にあるボスラウムの街がベクレラ海軍の軍港として、その隣のシエキの街が貿易港として発展したのとは対照的だった。

「ジュナ様……ジュナ様」いつの間にか黒い制服を身に付けた給仕係がそばに立って名前を呼んでいる。ぼんやりと広場を眺めていたラサはハッと我に返って顔を上げた。「何かしら?」ラサは静かに答えた。
「コーヒーのお替りはいかがでございますか?」給仕係は笑顔を向ける。この町を訪れるとき、ラサは必ずこのホテルを利用する。給仕係を始めこのホテルのスタッフは、いつもこのテラスでコーヒーをお替りしながら長い時間を過ごすラサのスタイルを心得ているのだ。
「ありがとう。いただくわ」ラサはにこやかに頷いた。
「今日は広場が賑やかね」注がれるコーヒーを眺めながらラサが言葉をかける。
「さようでございますね。馬追いの祭りの時よりも賑わっているかもしれません」給仕係は相槌を打った。その祭りが30年近くも行われていないことなど全く意に介さない口調だ。
「なにかお祝い事でもあるのかしら?」ラサは続けて質問する。
「はい、なにやら政府からの発表があったようで、それを祝っているようでございます」給仕係りは穏やかに語りかけた。
「政府?連邦政府のことかしら?」ラサの質問に給仕係は「さようでございます」と返事をした。
「詳しく話してくださるかしら?」ラサは笑顔を向ける。
「ご希望ならば……」給仕係は改まって声を小さくし、ラサに少し近づいた。
「今朝ほどから噂には登っていたのでございますが、先ほど大統領令10227号とそれに付随する10227号第一追補及び10227号第二追補が失効したのでございます」給仕係の声は少し震えている。
「そう、それは良かったわね」ラサはつまらないニュースでも聞いたように淡泊に答える。
「はい。ネラヴェラは再び自治を取り戻したのです。ジュナ様のおかげでございます」
「シッ!ここでそれを言う必要は無いわ」
「はい」給仕係は畏まった。
「そして、このお祝いがあまり大きな騒ぎにならないようになさい」ラサは小さいがはっきりとした口調で告げた。
「しかし、連邦政府は大統領令の失効を目立たないようにではありますが、全世界に向けて発信しておりますし……」
「駄目よ。あまり注目をあびてはだめ!静かに実績を積み重ねていきなさい。この集会もこのまま静かに流れ解散させなさい。そして“防人”に働きかけて選挙管理委員会の発足を急がせるのです。一刻を惜しみます」ラサは何事もなかったかのように海原のほうへ目を戻した。
「はい。仰せのままに」給仕係はポットをテーブルの上に置くと大急ぎでロビーの奥に駈け込んでいった。ラサはその様子を眺めていたが、やがてゆっくりと立ち上がった。

 穏やかな波が白い砂浜に寄せる。砂の上を駆け上った潮は気泡の弾ける音を奏でながらまた海へと戻って行く。砂浜は弓なりに彼方まで続いていて、美しい海岸線を形作っている。
「レン。もう少しゆっくり歩かない」ラサは戻っていく波を追いかけながらコバヤシに声をかけた。
「ああ、ごめん。あんまり綺麗なものだから」コバヤシは立ち止まってラサの方を振り返った。
 その時「キャッ」寄せてくる波を避けきれず、ラサの靴はずぶ濡れになった。「あ~あ」ラサはコバヤシに駆け寄り、コバヤシの肩にそっとつかまって体を支えると、靴と靴下を脱いで砂の上に放り出した。そして裸足のまま波打ち際を越えて海に走り込み、コバヤシに向かって海水を蹴り上げた。
「何をやってるんだ」コバヤシは見てはいけないものを見てしまったような顔をして数歩下がった。
「いいじゃない」ラサは笑顔で応じ、波打ち際を出るとコバヤシに駆け寄った。 やがて2人は1つになると砂浜をゆっくりと歩き始めた。

 エルズラムの街はこの大きな白い砂浜に沿って開けている。4月になってもう少し暖かくなれば砂浜は休暇や老後を楽しむ人々のパラソルでいっぱいになるのだが、今は海水浴のシーズンではないことと、時間的にも人々はまだ労働や勉学に勤しんでいるので2人の他に歩いている人影は見当たらない。
「レン、考え事?」ラサは寄り添うコバヤシに声をかけた。
「ああ、上手くいくのかな、と思ってね」コバヤシはラサの腕を取った。
「相手は大国だし当然の感想だと思うわ。私も上手くいく確率は低いと思っていたけれど、ここまでは予想以上に上手くいってる」
「そうだな。一応自治権回復のきっかけはつかめたようだし、独立までいかなかったのは残念だけれど」
「大統領令の失効で元に戻っただけってことね。でもせめぎあいの結果、ここに落ち着いたんだから諦めが肝心よ。あとは政治屋にまかせて私達は手を引く。もうここからは私が係わることは無いし係わりたくない。それが本音ね」ラサは裸足の足下を見つめている。
「じゃぁ、人質は解放するのか?」コバヤシは立ち止まった。
「そうね。選挙管理委員会が発足して選挙が公示されればキリュウとアツコは解放するつもり、2人がいればシャットダウン作業は可能になるわ。これ以上油を漏れっぱなしにはできないものね」ラサは青の内海を見渡した。
「2人がいれば出来るのか?」
「レンはBOPの操作シミュレーションを見たでしょ?」
「ああ」それがどうかしたのか?という顔でコバヤシが尋ねた。
「あの手順を忠実に実行しないと絶対に上手くいかないの」
「じゃぁ」
「そう、あの2人にしか流出は止められない。たとえパイオニア号のスタッフでも、あの手順が理解できていなければ絶対に上手くいかない。だってそう仕込んだんだもの……」ラサは薄く笑いながら続けた「パイオニア号の失敗は衝撃だったでしょうね」
「ベクレラは動かざるを得なかったのか?」コバヤシは回答を求める。
「手順の話はそれとなく彼等に伝えたわ。それにパイオニア号と同等、あるいはそれ以上の実力を持ったチームはもう他にはいないからね」
「じゃぁ、シスカは?」
「悪いけど、あの子にはもう暫く我慢してもらう。自治権の回復までの重しぐらいにはなってくれるかしら」
「どうだろう?彼女はもともとベクル人だしな」
「でもイルマ国籍を持った、れっきとしたイルマ国民よ。少なくともイルマはあの子を無視できないわ。そしてイルマに油を止めてもらいたいベクレラもイルマの意向を無視できない」ラサはコバヤシに目を戻した。
「だったらいいんだが……」コバヤシはまだ懐疑的だ。
「目的達成の道筋が見えたらあの子は解放する。あの子には家族のことを知らせることができたし、しっかりと抱きしめることもできた。もう一生合うこともないわ」
「あの子が君の妹だったとはな」
「こんなことってあるのかしらって、本当に驚いたわ。それにあなたもまだ人質なんだからね」ラサはコバヤシを見上げた。
「俺もか?」コバヤシは冗談めかして答える。
「あなたもれっきとしたイルマ国民よ。かまわない?レン」ラサの声は冷たくなった。
「最初に君に手を貸した時からそのつもりだ」生真面目にコバヤシが答える。
「ラサ、君はこれからどうするつもりだ?」
「人里離れた土地で、殺してしまった人々を弔いながら、孤独に暮らしていくのかしら……」まるで他人事のような口調でラサは言った。
「俺達はどこまでも一緒だ」コバヤシの声は平静だ。
「私の手は血まみれよ」ラサはじっと自分の手を見る。
「そんなこと……。今更何を言ってるんだ」
 ラサはコバヤシの胸に顔を埋めた。

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シスカ42話をUPします。

今回はまた舞台が転換しています。しかもまったく新しい場所での展開です。そしてラサが登場します。
この回は発表してしまうのにちょっと思い切りが必要でした。
これを出してしまうともう展開上戻れなくなるのです。設定に大きな変更を加えるにはこの回を変更する必要が生じてしまうからです。
でも、出さないと前へ進めないので思い切って行きます。
このお話、先が予告編でチョイ出ししていた部分ですが、これを読んでいただければラサがどんな立場の人間かが垣間見えます。
さらに意外な人物も登場します。

よろしければ下のリンクからどうぞ。
シスカ42話
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---43---

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「ヨウコ!ヨウコ!!」ヨウコはようやく自分が呼ばれていることに気が付いて顔を上げた。
「どうしたんだ?疲れたのか?」クラモチがヨウコの顔を覗き込んだ。
「いえ、大丈夫です」ヨウコはニッコリと微笑んだ。
「ならいいんだが。オルガに入港したら報道関係者の山だったからな。会見でも開かなけりゃ、とても収りそうもなかったんでな」
「会社が会見を開くまでは、まるでウチがドジを踏んだような雰囲気でしたからね。真相が分かって大騒ぎになったんでしょう」
「まあ、俺は起こったことを素直に発表するだけだし、どうということは無かったんだが。外交省の連中は出払っちまって、通訳出来るものがヨウコしか居なかったんでな。慣れない現場で相当消耗しただろう?無理させたな。だが素晴らしい出来だったぞ。さすがは俺が目を付けただけのことはある」クラモチは最後に自賛の言葉を付けたした。
「ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです」ヨウコは弱々しく微笑みながら他の事を考えていた。クラモチはまたヨウコの方を向いて「明後日にはグロイカのパイオニア号が作業を開始する。我々が動けない以上、奴らのお手並みを拝見している以外に選択肢は無い。ヨウコ、イレギュラーな仕事はここまでだ。後は本業に専念してくれ。疲れているだろうが頼むぞ」と言った。
 ヨウコはその言葉の最後に軽くウインクが付けたされたことに気が付いたが、それには反応せず「わかりました」とそっけなく答えた。

 埠頭は夜の帳の中に沈んでいた。冷たい空気が頬を刺し、時折細かい雪が静かに落ちてくる。
 ヨウコは分厚いブルゾンを着込み、マザー2のデッキの端に佇んで埠頭の様子を観察していた。相変わらずオルガ側の警備体制はいい加減だ。深夜2時、それまで警備していた2人の警察官が持ち場を離れてから、タラップの下には誰も居なくなっている。
 ヨウコは意を決したように動き始め、何気ない様子でタラップを下りると埠頭を横切り、建物と建物の間に入っていった。そしてそのまま急ぎ足で真っ直ぐ国道へ出ると携帯を取り出し、幾つかキーを操作した。
 暫く待つとヘッドライトを光らせた大型のSUVがヨウコに前に横付けになり、背の高い男がドアを開けて降りてきた。夜だというのにサングラスをかけているのは顔を隠すためだろうか。優雅にドアを閉じるとフロント側を廻ってヨウコの前に立つ。
「アキヤマ……さんですか?これは驚いた!てっきり男だと思っていました。まさか妙齢の美女とは……」男は愛想笑いを振りまきながらベクル語で言ったが、ヨウコは眉一つ動かさなかった。
 男は慌てて言葉を付け足した。「あ、失礼!私はライマーズ商会のナギノです。このたびはご用命いただいてありがとうございます」ナギノは軽く頭を下げると右手を差し出した。
「アキヤマです。ヨウコと呼んでください」ヨウコもベクル語で応えたが、差し出された手は素っ気なく無視した。
 ナギノは行く場を失った右手を暫く浮かせていたが、やがて諦めたように腰の横に戻した。
「高名なゴリアテと一緒に仕事ができるとは光栄ですね」声は少し皮肉を含んでいる。ナギノはサングラスを外してヨウコに顔を見せた。
「気を悪くしたなら、謝るわ。でも私はまだあなたを信用していない。利き腕を預けることはできないわ」ヨウコは冷たく言い放った。
「そういうことなら」ナギノは微かに頬を緩めると「どうぞ乗ってください。目的地に向かいながら事情を説明してもらえたら嬉しいんですが」と言った。
「そうね。とりあえず車を出して」ヨウコは助手席のドアを開けるナギノを無視して後部座席に乗り込んだ。
 ナギノは両手を少し横に拡げると運転席に乗り込み車を発進させた。
「ヨウコさん?」前を向いたままナギノが声をかける。
「“さん”はいらないわ。それと、もう一つの名前は使わないでくださる?」静かにヨウコが答える。
「了解。じゃヨウコ、どちらへ向かいましょうか?」
「標的の内の2人にはGPS情報発信機を取り付けているの。でも受信できているのは1人だけだわ」
「後の3人は?」
「もう1つのGPSがなぜ止まっているのか。4人が一緒なのかどうかも分らないわ。発信しているのは呼んでいるのか、それとも罠か、どちらかしらね?」ヨウコは悪戯っぽく笑った。
「で、位置は?」
「とりあえずナイウェルマに向かってくださる?」
「ナイウェルマ?まさかフェリーで大陸へ向かうんじゃないでしょうね?」
「そのまさかよ。急いでちょうだい」
「了解」そう言ってからナギノはボソリと呟いた。「やっぱりゴリアテは人使いが荒い……」
「聞こえているわよ。それとその名前は……」
「了解!」SUVはスピードを上げた。
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テーマ : 自作小説    ジャンル : 小説・文学
 
 

シスカ43話をUPします。

予定より少しだけ早いですがシスカ43話です。
舞台はまた転換してマザー2船内です。
マザー2は潜水スタッフとオペレートリーダーを失ったために、ガス田復旧作業ができなくなり、オルガ港に寄港しています。
何が起こったのかマスコミの関心は非常に高いのですが、まだ真実が発表されていないため、マザー2チームの実力を疑う論調さえ出てきています。
そして、ヨウコが行動を開始します。
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テーマ : つぶやき    ジャンル : 小説・文学
 
 

「あなたにとって小説とは?バトン」やってみました。

ブロとものTOM-Fさんがやっておられたバトン「あなたにとって小説とは?バトン」です。面白そうだったのでいただいてきましたが、かなり質問としては重たいものです。サキなりに軽く解釈して答えさせていただきました。
よろしければどうぞ。

【01.物書き歴を教えてください】

物語というものを初めて書いたのは3年と数か月前ですね。
それまではコミックを書こうとして挫折して幾年月、という状態でしたので、その時初めて小説というものを書きました。
 何度かカミングアウトしていますが、コミックにできないでいた「シスカ」を文章にしてみたんです。そして恥ずかしかったですけど、先に見てもらいながら十数話分ストックができた状態でこのブログをスタートした。そんな感じです。
ですから文章の書き方などを学んだこともなく、完全に自己流です。とても読みにくいのはそのせいですのでご勘弁ください。

【02.あなたが小説を書く「手順」をくわしく説明してください(ストーリー構成・世界観・登場人物・書き出し・伏線・エピソード・台詞・エンディング・推敲・テンポ・タイトルの決め方等)】

 ジャンルを決め、主人公のイメージを決めます。ヒロインのことが多いのですが、ヒーローの場合もペアとなる女性のイメージを先に決めます。そして名前を決めます。この段階で大まかな展開が湧いてきます。このヒロインならこんな感じのお話が良いかなぁ……順番が前後することもありますが、こんな具合です。
 主人公のイメージが固まると小説の世界観も固まってきます。このヒロインならこういう風に生活させたい、と考えるんですね。仮想世界のお話が多いですから結構自由に決めてしまうことが多いです。
 そして、いきなり書き出しの数行が出てきて書き始めます。
 あとはそれに次々と書き足しながら進んでいきます。
 真ん中を先に書いたり、エンディングを先に仕上げたりということはほとんどありません。あくまで書き出しから順番です。
 伏線は……。どうやって張っているんでしょうね?こんな書き方ですから、何気なく書いた出来事を後から伏線にすることも多いです。
 タイトルは最初から決まっている場合もありますが、最後まで悩んでいることもあります。なるべく内容のわからないものを選んでいるような気がしますが。

「エスのきまぐれプロット」という作品がありますが、サキの各作品はほとんどがあんな感じでスタートしていきます。そして書き足されながら続いて行くのです。こういう書き方ですからプロットが作りにくく、破綻することも多いです。
 破綻しても何とかつじつまが合うように設定をひねり出し、あるいは遡って修正しながら進むのですが、中には没になった物もあります。
 書き終えても何度も読み返して校正や推敲をしますので時間がかかります。
 さらに先も読み込んでチェックしてくれますので余計に遅くなります。

 余談ですが、たとえ一部分でも、一応の完成を見てから自分の書いたものを読み返すのは楽しいです。校正前の文章を読むのは結構苦痛なんですが。

【03.小説を書く際に心がけていることは何かありますか?】

ウ~ン、なにも難しい事は考えていませんが、自分が作り出した世界のことを、なるべく読む人にわかってもらおうとはしています。
そのせいでくどくなっている部分がありますがお許しください。
TOM-Fさんもおっしゃっていましたが、楽しんで書くこと。
これに尽きます。

【04.あなたの小説のなかでの「風景描写:心情描写:台詞」の比率を教えてください】

うわ!これはまったくわかりません。
こういうことを、気にしないといけないのでしょうか?
難しいですねぇ。

【05.影響を受けた作家さんは居ますか?】

これも全く不明です。
そもそも作家さんをほとんど知りません。
本はあまり多くはないですが読んでいますので(ブログ小説を書いておられる方の標準には遠く及ばないと思います)、いろんな方の影響を受けているとは思いますが、それが誰なのか意識したことはありません。

【06.そもそもあなたが小説を書き始めたきっかけは何ですか?】

きっかけは、なんども書いていますが「シスカ」を形にして残しておきたくなったからです。
何もしないで消えてしまうのが忍びなくなったからです。
それに尽きます。
もしこの作品が無かったら、サキは小説というものを書かなかったと思います。

【07.あなたが小説を書くときの環境は?】

リビングの片隅にある小さな机に置いてあるデスクトップPCのキーボードをカタカタやって書きます。
音楽を聴いているときもありますが、その際は能率がガタッと落ちてしまいます。能率を上げたいと思った時は無音です。
出かけると書けないのでラップトップPCを物色中です。

【08.小説を書くときの必需品等はありますか?】

パソコンと書きかけのテキストファイルですね。
サキは紙に手で書くことはあまりしませんので、この2つが無いと書けないです。
あとは、TOM-Fさんと同じでWikipediaなどのネット情報が有るとさらに書きやすいです。そしてやっぱり読んでくださる方の感想(できればお褒めの言葉)ですね。

【09.作成ツールはケータイ派? PC派? それとも紙と鉛筆派?】

もちろんパソコンです。ATOKを使います。

【10.あなたの文章に、こだわりや特徴と言えるものはありますか?】

こだわりは特にありません。
というかこだわっている余裕がまだありません。

【11.ズバリ、あなたの小説は面白いと思いますか? その理由も教えてください。】

自分で読み返してみると、とても面白いと思ってしまいます。
読んでくださる方がどのように思われるかは別の問題としてですが。
自分で読んでつまらなければ書けないと思います。

【12.「小説」において最重要事項は何だと思いますか? また、その理由も述べてください(文の精巧さ、面白さ、ストーリー構成、等々)。】

登場人物の中に入り込める人がいること、そして読んでいてわくわくできること、ですかね。
現実の自分と全く別の人生を体験できるって、とても面白い事だと思うんですよ。
そういう作品に出会えることってとても幸せなことだと思います。

【13.あなたが「読みたくない」と思う小説はどんな小説ですか?】

さっき(質問12)の気持ちを感じない小説ですね。
読み続けることができなくなります。

【14.あなたの小説で、読む際に読者に注意してほしい点や見てもらいたい点はありますか?】

自由に読んでいただいたらいいです。それで充分です。

【15.これからも小説は書き続ける予定ですか?】

随分書いたんですけど、まだ湧いてくるのなら書き続けたいと思います。
いつまでかはサキにもわかりませんが……。

【16.いずれにしろ頑張ってくださいね。……では最後に。あなたにとって小説を書くこととは?】

趣味としては楽しい事です。
表現できるということは嬉しい事なのかもしれませんね。

【17.次にこのバトンを回す人を、何名でもいいので指名してください(アンカー可)。】

やはり、ここまで読んでしまった方、ということになるのでしょう。
興味を持たれたならやってみてください。


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---44---


 *

 19番は昼の掻き入れ時を過ぎて、ようやく落ち着きを取り戻しつつあった。
 忙しなく動き回る時間が過ぎてしまうと、サエの頭の中には忙しさに紛れて忘れていた心配事が再び蘇りはじめていた。
 先日の政府の発表では、ガス田事故の復旧妨害を狙ったテロ組織によってアツコ達潜水艇のスタッフが拉致され、シスカもそのとばっちりを食ったということらしい。犯行声明が出ていないため確定はできないという但し書きが付いていたが、マザー2の爆発事故に続いてオルガ3の事故が起きた後だけに、サエもその線が濃厚だと考えていた。サエは【休憩中】の札を下げてから、気を紛らそうとあちこちを拭いて回ったり整理したりしていたが、また潮が満ちてくるように不安が心の中に満ちて来るのを感じると大きくため息をついた。
「サエちゃん。パイオニア号のニュース、見た?」その様子を眺めていた客の一人が声をかけた。パイオニア号の作業失敗のニュースは今朝からトップニュースとして何度も流されていた。
「ええ、見ましたよ。残念でしたね」客の質問にサエは少し暗い顔で答えた。
「まぁ、そうなんだけど。でもね。ウチのマザー2じゃないと無理だよって思っちゃうんだよね。不謹慎だけどね」
「それ私も。ほんと不謹慎ですよね。油が漏れ続けているわけですから。でもうちの店はマザー2の応援団みたいのものだから。そういう気持ちわかりますよ」サエの笑顔は複雑なものになった。
「でも、マザー2は任務に戻れないんだよね」
「ええ、潜水艇WR2の乗組員が行方不明のままじゃね」
「アツコもシスカも、心配だね。何か情報は聞いてる?」客の顔が暗くなった。
「いいえ、一緒に居たヨウコからは心配しないようにって連絡は来てるんだけど」サエの顔も暗くなる。
「ごめんな。心配事を思い出させて」
「かまいません。どうやっても心配事が無くなるわけでもありませんし。こうやって19番を開けて、母やお客さんと一緒にみんなが帰ってくるのをじっと待つしかないんですから」サエの声には力が入った。
「そうだね。でもパイオニア号も失敗して、この先どうするんだろうね」
「わかりません。でもいつものように店を開けていれば、みんなが帰ってくるような気がするんですよ。そうしたら一発で油漏れも止まりますよ」サエは精一杯の笑顔で答えた。

 昼食の客が出て行ってしまうと店は夕食の時間まで休憩に入った。
 一通りの片づけを終わらせてサエは厨房に声をかけた。
「かあさん、休憩にしたら」
 厨房を覗きこむがシユはいない。
「サエ!ちょっと!」奥の部屋から聞こえる声に、サエはあわてて奥の部屋へ入っていった。
「どうしたの?」
「犯行声明が出たみたいだよ」そういうシユの向こうではテレビが喋っている。
 サエはリモコンを取ると少しボリュームを上げた。
「内容については発表は無いんですか?」アナウンサーが質問する。
「ベクレラ政府は“テロリストの要求を呑むことは無い”と発表しただけで、どのような要求があったのか一切言及していません。また、どのような組織から犯行声明があったのかについても発表していません」現地からレポーターが答える。
「犯行声明があったということは誘拐されたということがはっきりしたということになると思うのですが、その人質の皆さんについては何か言及はありましたか?」
「人質の安全に関しては万全を期すと述べただけで、具体的には何も発表されませんでした。要求内容などを一切発表しないということ自体が、人質の安全に配慮する為の方策であるという可能性も否定できませんが、今のところ何もわかっていません。我々取材陣は一刻も早い人質の救出を願いながら取材を続けていきたいと思います。以上、オルガ市庁舎前からお伝えしました」
「ありがとうございました。取材を続けてください。では次は早期の流出停止を求めるイルマ・ベクレラ両国市民の抗議の様子。続いて流出した油の処理作業の進行状況などをお伝えします」
 画面はプラカードを掲げて行進する人々の場面に切り替わった。
 サエとシユはお互いに顔を見合わせた。
「万全を期すということはまだ大丈夫っていうことだよね?」サエが不安げに言うと「そう思いたいね。いや、そうに決まってるよ。あの子達がそう簡単にくたばってたまるもんかね」シユは自分に言い聞かせるように力を込めた。

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シスカ44話をUPします。

舞台はまた19番に戻ります。
グロイカが一発逆転を狙って投入したパイオニア号はどうなったのか、マザー2が作業続行不能に陥っている今、唯一の希望なのですがサエを始め19番の常連にとって心境は複雑です。
連中はマザー2の応援団みたいなものですからね。

そしてシスカ達の安否は?失踪の真相は?犯行声明は?
今回はそんなところです。
よろしければこちらから……。

シスカ44話
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プロフィール
こんにちは!サーカスへようこそ! 二人の左紀、サキと先が共同でブログを作っています。
ようこそ!


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アスタリスクのパイロット、アルマク。キルケさんに書いていただいたイラストです。
ラグランジア
左からシスカ、サヤカ(コトリ)、サエ。ユズキさんにイラストを描いていただきました~。掌編「1006(ラグランジア)」の1シーンです。
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