Debris circus

Debris circus

頭の中に散らばっていた破片(debris)を改めて文章に書き起こし、オリジナルブログ小説としてサーカスの舞台に上げていきます。読みにくいものもありますが、お暇な時にパラパラとめくる感じででも読んでいただけたら嬉しいです……

 

絵夢の素敵な日常(10)Promenade

Promenade

宝塚駅

 宝塚南口駅を出た電車は武庫川に架かる橋梁を渡り始めた。
 絵夢は進行方向左側のドアの傍に立って窓から河原を見下ろしている。河原には小説で有名になった“生”の字を河原の石を並べて描いた大きなオブジェがある。そのオブジェは阪神淡路大震災の犠牲者の慰霊のために作られたもので、幼かった彼女のかすかに残る激しい揺れの記憶を呼び覚ます。だが一方このオブジェは小説のヒロインがそうだったように、生ビールの「生」をも連想させる。この相違する2つの連想の不思議につられて、絵夢はそこを通るときはなんとなくそれを眺めてしまうのだった。
 鉄橋を渡り終わった電車は左へとカーブを描き始め、宝塚音楽学校と宝塚大劇場の間をかすめ、バウホールの前を通過して宝塚駅のホームに滑り込んでいった。

 宝塚駅の4号線に梅田からの急行が到着した。開いたドアから乗客達が降りた後、中年の女性がゆっくりと降りてきた。真黒なワンピースと真黒なジャケットを組み合わせ、ショートにした灰色の髪に真っ黒のつば広帽子をかぶった彼女の恰好は異彩を放っている。彼女は驚いた様子で周りを見渡していたが、やがてホームの中央にあるベンチに腰をかけた。暫くすると今度はホームの反対側、3号線に西宮北口からの電車が入ってきた。ドアが開いて降りてくる乗客に混じって絵夢の顔が見える。急行に乗り換えるためにホームを横切ろうとした絵夢は、ふとベンチに寂しげに座る黒ずくめの女性に目を留めた。一旦立ち止った絵夢は、小さく「ブラック・ウィドウ……?」と呟くと女性に近づいた。
「何かお困りですか?」女性の前に立つと絵夢は少し姿勢を低くして、覗き込むように声をかけた。
 黒ずくめの女性は絵夢を見上げたが『…………』と言葉を発した。絵夢はそれがどこの言葉なのか一瞬迷った。意志の強そうな焦げ茶色の瞳で見つめてくる女性は、一見すると日本人の顔つきだった。絵夢は頭の切り替えを終え、今度はポルトガル語で『何かお困りですか?』と訊いた。
『あなた。私の言葉が喋れるのね』女性はゆっくりとした調子で訊いた。
『いえ。ほとんど喋れません。あなたは英語は喋れますか?』絵夢は考え考えポルトガル語で話し、『あまり上手じゃないけど』女性は英語で応じた。
『何かわたしにお手伝いできることがあったら、遠慮なくおっしゃってください』絵夢は英語で告げると外交用の笑顔を作った。
『ありがとう』女性はそう言ってから『ここはどこかしら?』と呟いた。
「え?」絵夢は戸惑ったが『ここですか?ここは宝塚ですよ』と付け加えた。
『そうではなくて、ここは、なんていったかしら……そう阪急電車?の宝塚駅なのかしら?』女性はアリスのように、不思議に満ちた表情であたりを見渡した。
『そうですよ。阪急の宝塚駅です』絵夢もいっしょに周りを見回しながら答えた。
『ごめんなさいね。変な女だと思ったでしょう?』
『ええ。少し……あ、ごめんなさい』絵夢はあわてて謝った。
『ふふふ……』女性は始めて顔を緩めて微笑んだ。絵夢も笑顔になった。
 その笑顔をじっと見つめていた女性は何かを決めたように小さく頷くと『御厚意に甘えてもいいかしら。少しの時間私に付き合ってくださると嬉しいんだけど』と言った。
『喜んで!今日は特に急ぐ用事も無いですから』絵夢はこの人は大丈夫と判断した。
『私はメイコといいます。あなたをなんて呼べばいいのかしら?』
『エム、絵夢と呼んでいただければいいですよ。メイコさん』
『メイコでいいわ。少し私の話を聞いてくださる?エム』メイコの言葉に絵夢は隣に腰を下ろした。
 絵夢が落ち着くのを待ってメイコは喋り始めた。
『私はこの町の生まれなの。この町で16まで過ごして、そして海外に移住したの』
『宝塚のご出身なんですか?それに海外って、ポルトガル?』
『ええ。ポルトという町なの。移住して40年になるわ。今日始めて戻って来たの』
『ということは、メイコは50歳を超えているってことですか?そうは見えないけど』
『ありがとう』また微笑むとメイコは続きを話し始めた。
『今朝7時半に関西空港に着いて、後は迷いながら難波へ、梅田も驚きだったけど、そこから阪急で宝塚まで来て、幼い頃の記憶なんて全然当てにならない、ということがよくわかったわ。この駅だって全然違う。私の知っている宝塚駅は高架じゃなくて地面の上にあったし、古くて狭くて曲がっていたわ。国鉄の上を越えた電車がカーブをゆっくりと下りながら、曲がったホームに入ってくる記憶があるもの』
『そうですね。多分20年ほど前に再開発で全部作り替えられてます。だからわたしは前の駅は全然知らないんです』
『そう……私だけ置いていかれたみたい。何もかも無くなってしまったのね』メイコは暫く黙っていたが、絵夢の方を向き直ると『でも歌劇と大劇場はあるんでしょ?そこまで私を連れていってくださるかしら?』
『歌劇をご覧になるんですか?』
『ええ、多分……』メイコはチケットを見せた。絵夢は目を通したが、チケットは今日の午後の公演だ。まだ時間は充分にある。
メイコは続けた。『でも小さい頃は大ファンで、しょっちゅう見に行っていたのよ。小学校の授業として、大劇場で歌劇や映画を観たこともあるわ』
『大劇場で視聴覚授業ですか?贅沢ですね。わたし達の年代は無かったですね』
『あら、そうなの?せっかく大劇場が有るのにね』
『歩いて10分位ですよ。ご案内しましょう』
『なんとなく雰囲気は覚えているのよ。方向とか距離くらいは。じゃあ、お願いします』とメイコは立ち上がった。絵夢も立ちあがると二人並んでエスカレーターへ向かった。
『私の小さい頃はホームから改札口まで狭い地下道を通った記憶があるの。改札を出ると温泉街だったわ。街路樹の柳があって……』
『温泉街ですか?今はそういうイメージは橋を渡った向こう側ですね』
『宝来橋?だったかしら』
『ええ。宝来橋です。今でも橋を渡ると温泉街ですよ』
『そう。懐かしいわ』
 2人は改札を出ると、さらにエスカレーターを下って駅の建物から出た。
 メイコは立ち止って正面を見つめたまま『全然違う。まるで別の町だわ』と驚いた。そして『でも、きっとこっちよネ』と左側を指差した。
『そうです。こっちですよ』絵夢は左に進むとショッピングモールの中へ入っていった。
 モールの中の歌劇の大階段を思わせる階段を降り、出口に差し掛かるとメイコが声を上げた。『あ!このお饅頭屋さん憶えがある』
『老舗ですからね。ずっとこのあたりにあったと思いますよ』絵夢はモールを出て横断歩道を渡った。花の道1

『ここも憶えがあるわ。このモニュメントも見たことがある。花道(ハナミチ)ね?』メイコは横断歩道の先に続く通りを見て言った。
『ええ。花の道(ハナノミチ)といいますね』
『そう?記憶違いかしら?花道と言っていたような気がするんだけど。これは桜ね。懐かしい。そして綺麗』メイコは頭上に咲き始めた花を見上げてしばし立ち止った。目には涙が滲んでいるように見える。暫くしてハンカチを取り出し、目に軽く当ててから、絵夢に目を戻すと『この町、ヨーロッパの雰囲気になるように作られているのかしら?』と言った。
『歌劇の町ですからね。そういう雰囲気で作られていると思いますよ』絵夢は軽い感じで答えた。
『でも、私はこの町の雰囲気には違和感と、もっと言えば欺瞞を感じるの。私の町みたいに自然にまとまれない。無理に組み合わせたように感じてしまうの。ごめんなさいね』
『ポルトの町に比べてですか?』
『ええ。町の歴史そのままの建物には違和感は無いわ。日本でもそういう街並みってあるでしょう?でもこれは私の我儘ね。歌劇自体が幻想の世界ですもの。こういう雰囲気作りは大切なのかもしれないわね。一種のテーマパークとして考えなくちゃいけないんでしょうね』
『難しいところですね。メイコはポルトの町がお好きなんですね』
『そうね。仕方なく住み始めたし、日本みたいに豊かではないんだけど、今では気に入ってるんだと思うわ』メイコは遠いポルトを思っているのか、少し不安そうに見えた。
 しばらく花の道を進んでから絵夢は『こっちには遊園地があったんですけど……』と左手を指さした。
『え?』メイコはそっちを見てから『ファミリーランド?だったわよね?どうしたの?何もないわ』さらに不安そうに言った。
『ファミリーランドは10年ほど前に閉園になっています。今は駐車場やマンションや学校になってしまいました。わたしも小さい頃は来たことがあるんですけど』
『そう。やっぱり何もかも変わってしまうんだわ……私の戻るところも無いのね』メイコは独り言のように呟いた。
 絵夢はそんなメイコの寂しそうな様子をじっと見ていたが、やがて反対側を指さして言った。『大劇場はこちらです』

大劇場・バウホール

『大劇場は昔と同じ所にちゃんと有るのね?でもやっぱり違っているわ』
『そうですね。大劇場も20年ほど前に建て替えられています。でも、以前のものより大きくなって観やすくなっていますし、バウホールという小ホールも併設されているんですよ』
『そう。立派になったのね』小さな声でそう言うとメイコは動かなくなってしまった。絵夢は入り口へと向かうために横断歩道を渡り始めていたが、メイコがついてこないのに気がついて引き返してきた。『どうされました?』
『絵夢、私には娘がいたの』唐突にメイコは話し始めた。
 それが過去形であることで、絵夢は言葉をはさめなかった。
『私が18の時にポルトで産んだの。でもね、事情があってその子は生まれてすぐに日本へ連れ戻されて、私はその子の消息を知ることは出来なかったの』
 絵夢は木陰の小さなベンチにメイコを座らせると隣に自分も腰掛けた。
『ありがとう』メイコは大きくため息をつくと少しずつ話し始めた。
『私はその子を連れて行かれた後、その子のことを忘れていたわけでは無かったのよ。だけど自分が生きていくのに精一杯だったの。でも、ようやく生活が安定して心に余裕が出てきた頃には、もう日本に近づくことも出来なかった。いまさらどんな面下げて……会いに行けるの?それから悶々と20年が過ぎていったわ。そんなとき、一通の手紙が届いたの』メイコの両手は強く握られていた。絵夢の目が優しく先を促した。
『手紙は私の娘の娘、孫からのものだったわ。もう16歳になっていたの。その手紙には私の娘……その子の母親ね、が病気で亡くなったこと、私の娘が亡くなる前に私を探したこと、探すのにとても手間取ったこと、見つかった時にはもう会いに行くことが出来なくなっていたことが書かれていたわ。そして日本までの航空券と歌劇のチケットが入っていたの。私が歌劇の大ファンだったことを憶えている人が生きているのかもしれないわね』メイコの目は大劇場の門の方を向いていたが、メイコには別のものが見えているようだった。
『私は何もかも放り出して出かけてきたわ。名前も知らない私の娘がどんな人生を歩んでどう亡くなったのか、私の孫はどんな子だろうか、居ても立っても居られなくなった……。でも、今は不安でいっぱい。私はどんな顔をしている?どんな顔をすればいい?』メイコは遠くの誰かに話しかるように語った。
『あなたは出会った時はアリスのような不思議に満ちた顔を、そして今はとても不安に満ちた顔をしています。でもそれは当然だと、わたしは思います。無理に取り繕わない素直な気持ちで、この先へ進んでもかまわないと思います』絵夢はメイコと同じ方向を見ながら誰に言うでもなく喋った。
『そうね。ここまで来てしまったんですものね。このまま帰るなんてとてもできないわ』メイコは絵夢の顔を見つめた。
『お孫さんが待っておられるんでしょうか?』絵夢もメイコの顔を見た。
『このチケットの席に座れということなんでしょう。それに従ってみるわ。ありがとうエム。いきましょうか?』メイコは立ち上がった。

 絵夢は先に立って横断歩道を渡ると門をくぐった。そのまま階段を上がって入り口を入る。今度はメイコもしっかりとした足取りでついてくる。
 入口を入った絵夢は『この入り口部分の上がバウホールという小ホールになっています。このまま左方向がプロムナードになっていて、その先が大ホールのエントランスです』と案内した。
『そのエントランスまでついてきてくださるかしら?』絵夢の配慮を感じたのかメイコが遠慮気味に言った。

プロムナード

エントランス

『よろしければ!』ニッコリと微笑むと絵夢は進み始めた。両側にレストラン、喫茶店、ギフトショップなどが並ぶプロムナードを進み、スロープを登って2人はエントランスの入り口に着いた。
『ここでチケットを見せてエントランスへ入ってください……』絵夢はさようならを言うために言葉を続けようとした。
 その時「エム、あなたがいてくれなかったら私はここまで来れなかったでしょう。感謝の言葉もありません」メイコは少し硬いが流暢な日本語で話すと深々と頭を下げた。
 絵夢は少し驚いた顔になったが「いえ。とんでもないです。メイコのお役に立てて本当に嬉しかった。こちらこそありがとうございました」と言った。
 メイコは下げていた頭を上げ言葉を続けようとしたが、顔を絵夢の方に向けたまま固まってしまった。メイコの目は絵夢を通り過ぎて絵夢の後ろを見ている。絵夢は後ろを振り返った。
 そこには長い髪をツインテールにした少女が立っていた。2人は絵夢を挟んで見つめ合っている。絵夢はあわてて立ち位置を少しずらした。
「おばあさま?」少女が声を出した。
「ミク?」メイコは恐る恐る声をかけた。声は少し震えている。
 ミクと呼ばれた少女はメイコに駆け寄ると一瞬戸惑った。
 メイコがぎこちない笑顔を向け両手を少し広げると、安心したのか小さく「おばあさま」と言って胸の中へ飛び込んだ。

 2人は仲良く並んで何度もこちらを振り返って深々とお辞儀を繰り返した。ミクはさらに手を振りながらエントランスに入っていった。絵夢も手を振って2人が赤絨毯の階段を上って行くのを見届けてから、プロムナードを出口に向かって歩き始めた。
 花の道の桜は満開に向かっている。

花の道・桜

 穏やかな春風の中、絵夢は少し歩きたい気分だった。宝塚駅の方へは戻らず、このまま手塚治虫記念館の前を抜け、さくら橋を渡り、旧音楽学校の所でR176を横断し、中央図書館を覗いてから清荒神駅まで歩いてしまおう。そう考えると絵夢は携帯を取り出して操作した。
「絵夢です……」そう言うと電話の向こうからは長い御説教が聞こえてくる。
 絵夢はそれを一切無視して「いま大劇場の前です。そう、宝塚大劇場です。これから歩いて中央図書館に寄ってから帰ります。今日は何も予定がありませんでしたから問題無いですね?ごきげんよう」と言って電話を切ってしまった。
 絵夢は颯爽とした足取りで歩き始めた。早めに咲いた桜が春風に舞い、絵夢の長い髪と一緒に踊っていた。
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テンプレート変更企画第2弾ようやくできました。

 TOM-Fさんにリクエストをいただいていました。TOM-Fさん、大変お待たせいたしました。忘れてないでしょうね?
 ご指定のオリキャラは「絵夢」お題は「ミク」でした。
「初音ミク」はかなり有名になっていると思うのですが、ヤマハの開発した音声合成システム『VOCALOID2』を採用した女性の歌声を合成するソフトウェア(ボーカルアンドロイド)と、それに付随するキャラクターです。
 まぁ。PC上で自分の作った楽曲を歌わせることの出来るバーチャルアイドルっていうんでしょうか?
 このシステムの登場によってそれまで埋もれていたアーティスト(アマチュアの方も多かったんじゃないかな?)が、NET上で作品を比較的手軽に発表できるようになって、実にたくさんの才能が開花したんです。いい曲がたくさん作られてNETに発表されています。駄作(失礼)も多いですけどエネルギーを感じます。
 サキはこうやって作られた曲を聴くのも大好きなんですが、なんと言っても人間じゃないものがまるで人間のように歌う(時には喋る)事がとても興味深かったんです。
 で、大ファンになってしまってプロフ画像にもミクを使わせてもらっている、というわけです。
 これまで書いてきた作品も、このボーカルアンドロイド(ボカロ)のために作られた曲がモチーフになっているものがいくつもあります。わかる人にはわかると思います。
 TOM-Fさんもボカロファンのお一人のようで、記事の中にはボカロの話題を扱ったものもあって、そこにコメントした事からサキがボカロファンだということがばれてしまって、今回のリクエストに繋がったのだと思っています。
 ですからお題の使い方としてはご満足いただけるか、はなはだ疑問なんですが、出来てしまいましたので発表してしまいます。エィ!!!
 リンクを下に置いておきます。
 
 絵夢の素敵な日常(10)Promenad

花の道2

 追記で小反省(少しネタばれ)と予告です。
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さくら

SAKURA-1.jpg

今日は風が強いです。
雨も降っています。
今年のさくらは今日で散ってしまうでしょう。

SAKURA-2.jpg

名残惜しいですが、昨日までの満開に感謝。
やっぱり寝転んで下から見上げるのが一番素敵です。
一人寝転んでいると変な人みたいですけど
サキはかまいません。
夜桜はまた格別に神秘的です。
また見れますように……

SAKURA-3.jpg

SAKURA

SAKURA-4.jpg

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考えさせられました

 なんだか頭の中で不思議な議論が続いています。
夕さんの「ムパタ塾のこと- 11 -」を読んで考えさせられました。

サキはコメントに、この先人類が今の生活を維持するには、一刻も早く宇宙に出る以外方法がないと思っています。
……なんて生意気に書き込みました。

 サキは思うのです。かけがえのない地球を守るには、もう人類って増えすぎているんじゃないだろうか?
地球の環境を守れる適正な数まで人類を減らすなんて事は不可能でしょう?方法としては第3次世界大戦や未知の感染症とか、とんでもないことしか想像できません。
豊かな暮らしを望む人だけに、豊かな生活をさせるとしても(エコロジカルに生きるのを望む人はそのままにする)、もうすでにかけがえのない地球を守るには無理があるんじゃないか、と思うのです。豊かな生活にはきれいな大気や水、食べるものもたくさん必要です。多くの人がそれを望んだら、たちまちかけがえのない地球は崩壊してしまうんじゃないだろうか?そんなふうに考えるのです。
地球を離れれば環境は劣悪になるでしょう。事故や病気やいいことは少ないと思います。でもそこへ生息域を広げない限り、とても未来はないように考えてしまうのです。
人類も生物です。どんどんはびこって行く性質を持っていると思います。こぎれいにまとまったり縮んだりする事は苦手だと思います。広がって行くしかないのなら行き先は宇宙なんだろうなと漠然と思うのです。
夕さんは、発電所ひとつももまともに制御できない程度の科学しか持たない現実の人類は宇宙に住めるようになるとは想像できなくなってきたともおっしゃってます。確かにその通りで、サキもちょっとイライラしながら見つめています。サキの寿命が尽きる前にその片鱗でも見ることが出来るといいんですけれど。
クウやタウリの活躍する世界はサキのそんな空想の中から出てきているものです。
宇宙空間であるいは地球以外の惑星や衛星で自給自足で慎ましやかに生活できる。そういう理想を無理矢理空想上で作り出しています。
支離滅裂な記事にお付き合いいただいてありがとうございました。
おやすみなさい。

サキ

先です。
サキはパタパタと書き込んで寝てしまいました。
ほんとに支離滅裂ですがあまり校正しないでおきます。
先にはもう少し違う意見もありますがまあいいでしょう。
夕さん、サキはくってかかっているわけではないのです。
サキは若いですし、実はいま風邪をひいていて熱があるのです。
お許しください。
でも先の寿命では片鱗の片鱗も見れないでしょうね。
ではまた、機会がありましたら……。
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7000HITと地震と

13日は揺れで目覚めました。緊急地震情報は揺れの来るのとほぼ同時でした。
サキは阪神淡路の記憶はほとんど無いんですがビックリしました。これ以上揺れが大きくならないように祈ってじっとしていました。(それしか出来ませんね!)ゴゴゴ…ユサユサユサ……という感じでしたが、それ以上大きくならないで収まってホッと一息でした。
こちらは何事もなく終わったのですが、淡路島など震源に近いところではでは被害もあったようです。お見舞い申し上げます。

7000HIT迫ってきました。
サキはちょっと風邪をひいていて(言い訳ではないんです)テンプレート変更企画第3段も滞っています。書いてはいるんですが速度が落ちています。微熱のせいか考えがまとまらないのと、今回は長くなりすぎないように書くのを目標にしていますので、話の展開が難しいです。サキはどうもだらだらと描写を続けてしまう癖があるようなので。メリハリのきいたストーリー展開を目指します。上手くいかなければまた長くなりますが、作品が出来ないというのが一番困りますので。
さて、そういうわけでこの作品の完成前に7000HITが来てしまいそうです。もう何度か予告をしておりますし、何もしないと物語を書くモチベーションが上がりませんので、やはりイベントを立ち上げておこうと思います。今回も山西のオリキャラ1人をご指定いただき、お題を1つご指定ください。山西のオリキャラに馴染みのない方はお題2つでも結構です。コラボのお申し出でも嬉しいですが、山西は他の方が書かれたキャラを描き込むのがどうも苦手みたいです。その方のキャラに入り込む分、かえって動かしづらいのかも。自分でキャラを作ってしまうのとサキの表現力の不足から、つい「こんなイメージじゃないと作者の方は思われるだろうな?」と思ってしまいます。でも使っていただけるのはすごく嬉しいんですよ。矛盾ですね。
で、これで記念掌編を書いていきたいと思います。

例のごとくピタリの方が優先ですが、その前後でもかまいませんお申し出ください。早い者勝ちになります。どなたもいらっしゃらないと本当に寂しいので、パパッと短いコメントで結構ですからお申し出ください。やっぱり泣いて喜びます。
よろしくお願いします。

では……
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7000HITありがとう!

 7000HIT到達しました。この変なブログ「Debris circus」を覗いてくださる皆様、感謝申し上げます。
 またコメントを書き込んでくださる皆様、拍手をくださる皆様、重ねてお礼を申し上げます。
 ブログをスタートしてから1年半程が経ってしまいましたがいろいろとイベントも企画させていただいたり、参加させていただいたり、コラボをさせていただいたり楽しい思い出でいっぱいです。
 幸いまだ不快な思いをすることはほとんど起きていませんので、まぁ運がいいのかな、などと思っています。このブログを覗いてくださる方が、いい方揃いなんでしょうねきっと。それと覗いてくださる人数が少ないせいもあるのかなぁ。

 で、ですね、いつものように7000HIT企画を始めましたところ、ピッタリを踏まれた方からリクエストがありました。よかったです。いつもこういう企画を始めると、誰からもリクエストが無かったらどうしようと心配ばかりしてしまいます。読んでくださる方も少ないブログなので、いっそう不安が募ります。ですから一発でリクエストを頂いたものですから飛び上がって喜んでしまいました。踏まれた方はTOM―F さんで、ご指定のオリキャラはなんと「シスカ」です。括弧付きでショウも指定されています。(嬉しいな)そしてお題ですが「7000」です。リクエストありがとうございました。

 TOM―Fさんが書かれている『フェアリーテイルズ・オブ・エーデルワイス』という小説のヒロイン、エミリーなんですがなんとシスカと同じオッドアイと白い髪を持っているんですよ。読んだ時はびっくりしました。とても面白いです。そしてお薦めです。

 本題に戻ります。エッと7000ってどう使おうかな?簡単といえば簡単になんにでも使えてしまいますが……。
 捻るのもなんかなぁ。難しくなって出来なくては何にもならないし。
 素直にご厚意に甘えてしまおうか。
 シスカだけを使ってショウはシスカの中に入れておこうかな?
 多分、サイドストーリーのような形でシスカを登場させることになると思います。本編38話を書いても、それだけでは意味を成しませんものね。
 お題をいただいてすぐ、いろいろと構想を始めています。やっぱり少し時間をいただかないと完成までは持って行けそうもありません。またお待たせしてしまうかもしれませんが、お待ちください。

 どんなものが出来るかお楽しみに!

 あ、先が呼んでいます。読み終わったようです。校正と推敲を始めるのかな。
 今日はこの辺で、ではまた。
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HONG KONG EXPRESS (香港急行)

HONG KONG EXPRESS (香港急行)

 ボーイング747の巨大な機体は右側に大きく傾いた。急激に高度が下がる。窓の外には灰色のビルの群れが流れ去っていく。傾けた翼の先端が触れそうなくらい近い。
 747は旋回を続けたまま、まだ高度を下げる。下にはビルの群れが続いている。恐怖で閉じそうになる目を懸命に開けて窓の外を見つめる。手には冷や汗がにじむ。
 墜ちる!!そう思った瞬間、ビルの群れが途切れ草地が現れた。滑走路だ。だが、まだ機体は大きく右に傾いたままで4番エンジンのナセルが地面を擦りそうだ。
 次の瞬間、ドスンドスンという車輪が接地する大きな衝撃が来た。機体は地面に降りることで無理やり水平を取り戻し、進行方向を真っすぐにした。リバースがかかって大きく減速する。隣に見られないよう顔を窓の方に向けたまま小さくフゥと息をつく。減速を終えた機体はゆっくりとタキシングを始め、到着を告げる英語のアナウンスが始まった。
 肩にどかないようにカットされたふわりした黒い髪、やせっぽちなボディ、白すぎるくらいの肌、丁度好い位置についているのにアンバランスに大きな目、その中にある猫のような大きな焦げ茶色の瞳、やや大き目の口、真っすぐ通った鼻、胴体に比べるとやや長く感じる手足そして指、それぞれに個性的なパーツは組み合わさると少し風変わりな18の少女が出来上がる。
 そこは彼女にとって始めての海外だった。修学旅行のために取ったものの、色々あって使うことの無かったパスポートが思わぬところで役に立った。
 長い列に並んで見様見真似で入国審査を終えた彼女は、バゲッジクレームで小さなスーツケースを受け取ると到着ゲートを出た。ゲートを出たところで彼が待っていてくれるはずだ。だが、待ち合わせのカードを掲げる人々が大勢並ぶ通路を何往復しても、彼女は彼の顔を見つけることはできなかった。彼女は不安を抑えるために、到着ロビーの手近なベンチに腰を下ろした。そして不安げな顔で周りを見渡していたが、1人の男が近づいてくるのを見つけると一気に顔を輝かせた。
 男は長身でやせ形、ラフな感じで紺のスーツを着こなして大股で近づいてくる。彼女は顔を輝かせてじっと男を見つめていたが、見つめられているのに気が付いた男が顔を向けるとその輝きは一瞬で消え失せた。男は彼ではなかった。感じはよく似ているが全くの別人だった。彼女はがっかりして下を向いてしまった。男はその様子に気が付いた風だったがそのまま通路を進んでいった。まったく意味のわからない雑踏が彼女を包み込み覆い隠した。

 香港啓徳空港。アジアの中のヨーロッパ。中国に中に取り残されたイギリス。この隔離された自由地帯にただ1つ開いた空の窓。そこを目指して群がってくる人間達を呑み込んで、ひっきりなしに着陸と離陸を繰り返すジュラルミンの翼達。ランウェイランプを反射するその翼に夜の帳が降りる頃、空港はラッシュアワーを終えようとしていた。
 もう何時間になるだろう?彼女は到着ロビーに座っていた。いったい何人の人が前を通り過ぎていったのだろう?彼女は1人だった。
 だれもわたしを向かえに来てはくれなかった。それどころか誰もわたしを拾ってくれることも、誑かしてくれることも無かった。もう帰れはしない。帰るところなんか無い。すべてのことを諦めたように彼女は俯いて目を瞑っていた。
「何かお困りですか?お嬢さん」男の声がした。ハッと驚いて顔を上げた彼女の前に男の顔があった。あの男だ。ここに着いたとき、彼と一瞬勘違いした、あの長身でやせ形、ラフな感じで紺のスーツを着こなして大股で歩いていたあの男だ。同じ格好と同じ顔で今、彼女の顔を覗いている。
「日本人だよな?」そう言われて彼女は日本語で話しかけられていたのに気が付いた。
 安心感と緊張感がないまぜになったような顔で彼女は頷いた。涙があふれ出しそうだったがグッとこらえる。
「どうしたんだ?俺が昨日の午後ここを通りかかった時、ここに座っていたよな?」30歳位だろうか?彼女よりずっと年上の落ち着いた感じの男だ。
 彼女は元気を装って笑顔で首を横に振ったが、また下を向いてしまった。
「そして今朝ここを飛び立って用事を済ませ、また帰って来たところだ。昨日君が座っているのを見てからもう30時間以上たってるよな?そんなに長い時間そこに座っている理由がわからないんだが?」
 彼女は顔を上げて男の顔を見た。最初に疑いと怯えの目線を向けて、今度は長い間まるで心の中を読もうとするかように顔を見つめてから、この男なら大丈夫だろうと判断した。今回の件で自分の男を見る目がまるで無いということは嫌というほどわかっていたが、ずいぶん長い時間不安と猜疑心に曝され続けて自暴自棄になっていたし、見まわしてみても考えてみても他に頼れるものは何も無かったのだ。彼女はようやく重い口を開いた。だが整理をして話してみると複雑に思えた事情は、最後に日本に帰る選択肢は無いことを付け加えても、たった5分ほどに収まってしまった。
「と、いうことは」男はやけに軽い調子で「とりあえず必要なのは今夜の宿だな」と言った。
 特に驚いた様子もない男の態度に彼女はなぜか安心した。
「それから先のことは、明日考えよう……おいで」男は立ち上がった。でもさすがにこの状況では彼女の脳みその奥の方で警報が鳴り始める。彼女は座り込んだまま動けなかった。男は少し歩きだしてから引き返してきて、やれやれという具合に少し手を広げた。
「彼を待ってまたここで夜を明かすつもりか?強制するつもりはないが、俺を信用して暖かい食事とベッド、そしてシャワーをものにするか、来ない可能性が高い彼を待って手放すかの選択だ。Life or death now! どうする?」
 彼女は男の様子にキョトンとした表情になっていたが、やがて今度はお腹の虫の警報に耐えられなくなって、ゆっくりと立ち上がった。そして「Lifeの方を選んだつもりやけど……」と笑った。
「じゃあ行こうか。おいで」彼は先に立ってタクシー乗り場へ向かった。

「的士と書いてタクシーなんやぁ。へぇ~」
 赤いセダンがずらりと並んで客を待っている。安心感からだろうか彼女の目は好奇心に輝き始めていた。男は先頭の1台に乗り込むと、彼女が隣に乗り込んでいる間に運転手に行き先を告げた。車は夜の町へ走り出した。
 夜の町は人と車が溢れている。薄汚れた建物達は規則も法則もなく無秩序に増殖を繰り返した癌細胞のように、奇妙なエネルギーを放ちながらぬらぬらと続いていた。漢字やアルファベットで書かれた原色のネオンサインが光を放ち輪郭を取る。今、ビルの間からわずかに見える夜空を、飛行機の赤いビーコンライトが轟音を叩きつけながら横切った。
「夜の街並みを見て何か気が付かないか?」
「う~ん。ネオンが綺麗!というか、そうやなくて、とても怪しい!かな?多分夜やからネオン以外はよく見えへんから?」彼女は少しづつ元気を取り戻しつつあった。
「見えないから怪しい?」
「ううん。見えてるとこも怪しい。町がぜ~んぶ怪しい。でも、やっぱり綺麗!」
「よくわからんな」男は首を振った。
「不思議シティ」窓におでこを当てて彼女は言った。
「ネオンが点滅してないだろう?」
「え?」彼女は姿勢を低くして上を見渡した。「そうゆうたら。それで余計に不思議な感じなんかな?」
「この町はすぐ上空を飛行機が飛ぶ。だから飛行機の誘導灯がビルの上に付いているんだ。そいつは点滅を繰り返すから、ネオンは点滅しちゃいけないんだ」
「え?パイロットがネオンと誘導灯とを間違えんように?ということ?」
「そういうことだ」
「ここに降りてくるとき墜落するかと思ったもん。ビルの上スレスレでメチャクチャ恐かったよ。ここはやっぱり不思議シティや」彼女は食い入るように窓の外を眺めていた。
 ホテルのロビーは空いていた。「ちょっとそこで座って待ってろ」男は彼女をロビーのソファーに座らせるとフロントへ向かった。 何やら暫く話し込んでいたが振り返ると彼女を手招きした。「上手い具合に部屋を取れた。パスポートを出して」男に促されるまま内ポケットに大事に仕舞っていたパスポートをカウンターに出す。男は手に取って中を眺めてからフロント係に手渡した。「コズミでいいな?」男がそう尋ねると彼女は「わたし?ウン……コズミ。変な名前やよね?あまり呼ばれたくないんやけど」
「そうか?いい名前だぞ!漢字も「香る」に「澄む」だろ?いいと思うけどな」
「そう?じゃぁ、それでええわ」コズミはしょうがないな、という顔で言い、促されるままサインをして手続きを終えた。
「じゃあコズミ!部屋も確保できたことだし。晩飯といこうか。そんなに良いところには連れて行けないけどな」男はコズミのスーツケースを持って待っているボーイに何か言うと細かく折った札を握らせた。「部屋に荷物を置いたら20分後にこのソファーに集合だ」男はまた軽い調子で言うと歩き出した。ボーイがにこやかに待機している。
「部屋?わたしの?部屋代は?」コズミは男の背中に声をかけた。
「それはまた明日考えよう。腹が空いた」男はエレベーターに消えた。
「あの……」どうしていいかわからないうちに置いていかれたコズミは、そのままじっとしているわけにもいかずボーイに付いて部屋に向かった。

 コズミはホテルを出ると暫く通りを下り海沿いに出た。朝日を受けて光る海の向こうには、香港島の高層ビルが群れ立つ様子が見える。空港から来るときに見た癌細胞のような町並みとは全く違って、近代的な清潔感溢れる町並みだ。その落差の大きさに、抜かりなく生きるこの町のエネルギーのようなものを感じながら、コズミは海沿いに続くソールズベリー通りを歩き始めた。
 昨日の夕食は男に連れられて小さな食堂で取ることになった。庶民的な広東料理だったが、元来なんでも好き嫌いなく食べるコズミにとって、違和感無くとても美味しかった。飛行機の中で軽食を食べてから水以外何も口にしていなかったコズミは、安心感も手伝って餓鬼のように豪快に食べた。男は呆れた顔をしていたが、やがて諦めて好きなだけ食べさせてくれた。支払いの段になってコズミは自分が支払うといって男ともめたが、結局男の方が何枚も上手で全額を支払ってくれた。「話したくもない事情をたっぷりと聞かせてもらったし、そのお詫びだ」とまで言われて、心の中に溜まった物を思い切りぶちまけた気分でいたコズミはいっそう恐縮した。そして部屋に戻ると、とりあえず満たされた幸せな眠りがやってきた。とても疲れていたのだろう。コズミは彼に約束を反故にされた事をどこか心の外側に押しやり、愛用のパジャマに着替えて幸せな仮想空間を演出すると、いくらも時間を置かずに深い眠りに落ちていった。
 どれくらい寝ただろう。閉め忘れたカーテンの隙間から入ってくる朝日でコズミは目を覚ました。でもそれだけではない。コンコンコン……ノックの音がする。コズミは起き上がるとパジャマのままドアスコープを覗いた。ホテルの制服を着た男がにこやかに立っている。ドアチェーンをしたままそっとドアを開けると、何やら英語で喋りながら小さな白い箱を差し出す。怪訝な顔をしながらドアチェーンを外し箱を受け取ると、制服の男は丁寧に挨拶をして去って行った。
 コズミは椅子に腰掛け、テーブルの上に置いた箱を恐る恐る開いた。中には携帯電話とメッセージカードが入っていた。
 コズミは携帯電話というものに触るのは初めてだったので、物珍しげにボタンをいくつか操作したが早々に諦めて箱に戻した。メッセージカードを広げると……
「香澄、ヴィクトリアピークへ向かえ。ホテルをもう一泊できるように自分で交渉し、大事な物だけを持って身軽な格好で出発すること。携帯電話はすぐに取り出せるところに持っていること」
……と丁寧な字で書き込まれていた。
 これはあの男からのメッセージだ。「でもヴィクトリアピーク?ってなに?」コズミはその指示に従ってみることにしたが、それからが大変だった。
 コズミは海沿いをスターフェリーの乗り場に向かって歩きながら、さっきまで繰り広げられた喜劇を思い出していた。
 バタバタと支度を済ませフロントに降りたコズミは、どうにかこうにか連泊の手配を済ませてから、とりあえず2万円を両替した。料金は余分に預けられているようで必要ないと言われたものと解釈し、両替はよくわからないまま渡された香港ドルを受け取った。頭は慣れないコミュニケーションで一杯一杯だったが、続けてヴィクトリアピークについても質問した。にこやかに対応していたフロントは、ほとんど英語を話さないうえに、ヴィクトリアピークが何かさえ知らない様子のコズミに困惑していたが、地図を見せながら身ぶり手ぶりを交えて丁寧に対応してくれた。コズミは拙い断片英語と(高校へはほとんど通っていないので中学で習った単語を少し並べるぐらいしかできなかった)身ぶり手ぶりで何とか意思を伝えた。コズミは一応観光客とみなされたらしく、地下鉄を使うコースや、バスを使うダイレクトなコースではなく、フェリーを使って香港島へ渡るコースを勧められ、今フェリーターミナルへ向かって歩いている。黒い髪を揺らす潮風の向こうにレトロな建物が迫って来た。
 コズミは発券所に瞬く佇み乗客が切符を買う様子を観察してから、その作法通り窓口にお金を払い切符を購入した。そして切符を買っていた客の後ろをついてピアを歩いた。短い航路を往復するだけのフェリーは、方向転換をしないで行き来出来るように前後にスクリューと舵をもった構造になっている。コズミはそのオシツオサレツのような姿を物珍しげに眺めていたが、出発の合図に慌てて船のアッパーデッキに乗り込んだ。ヴィクトリア・ハーバーには午前中の爽やかな日光が降り注ぎ、船の上では気持ちのよい潮風とすばらしい風景が迎えてくれた。対岸からはバスに乗り継ぎ、さらにピーク・トラムというケーブルカーに乗り換える。ホテルでもらった地図を丁寧に読み込むことと、他人の真似をすることで難局を次々と乗り越え、コズミはついにピーク・トラムの切符を手に入れた。シートに腰を降ろすとトラムは静かにガーデンロード駅を出発した。
 トラムは平地を走る電車のように作られていて、ケーブルカーのように床が階段状になっていたりはしない。その代わり通路には溝が掘られていて、坂ではこれを階段のように使ってドアまで移動する。シートはすべて坂の上の方を向いてセットされていて、上り坂にさしかかると車体がぐっと傾いて、シートにおしりが押しつけられる。さらにトラムはロープで引っ張り上げられているので途中の駅で停車すると、ロープが収縮する関係で車両が前後に大きく振動する。不思議な乗り心地にコズミはあちこちをキョロキョロ見回していたが、大して眺望も開けないままザ・ピーク駅に到着した。
 駅を出たコズミは人の流れに乗って山上広場へと進んだ。眼下にはさっきまで海上から眺めていた高層ビルの群、ヴィクトリア・バーバー、そしてその向こうに九龍地区が広がっている。「うわー」コズミは素直にその巨大都市の景観に感動して、思わず両手を大げさに広げ歓声を上げた。「すごい!すごい!」そしてかなり長い時間を、それを眺めるのに費やした。隣にいた白人の夫婦が怪訝な顔をして見つめていたが、やがてコズミのあまりに素直な反応に、2人で顔を見合わせ微笑みを浮かべた。
 急に胸ポケットで携帯電話が鳴り始めた。コズミは慌ててそれを取り出し、どこを触ればいいのかしばらく混乱してから、受話器のマークから機能を想像してボタンを押した。
「お楽しみのところを悪いな……」男の声がした。
「ううん。今日は楽しい冒険をありがとう。ここまですごく面白かった」コズミは答えた。
「よくここまで1人でこれたな。褒めてやろう」
「もう、むちゃくちゃやったよ。全然喋れないし。人のまねばっかりしてた」
「だから、よくやったと言ってるんだ。で、そのご褒美だ。よければ受け取ってくれ」
「ご褒美って何?わたしは何もしてへんよ」興奮して喋っていたコズミは少し怪訝な声になった。
「だから、強制はしない。よければだ。携帯電話を切らずに後ろを向くんだ」
 コズミは言われたとおりにした。
「よ~し。そのまままっすぐ歩け」
 コズミは携帯電話を耳に当てたまま歩き始めた。コズミは見られているような気がしてキョロキョロとあたりを見渡した。きっとあの展望台だ。大きな建物の屋上を見ながらそう思ったが人を見分けることは出来ない。仕方なく言われるままに右に左に進んでいく。暫く歩くと道が三つ叉に分かれているところに差し掛かった。
「そこから真ん中の道に入るんだ。行き止まりになる少し手前の右手に屋敷がある。入り口に葡萄のレリーフがあるからすぐにわかるはずだ。そのレリーフの下に呼び鈴があるからそれを押せ。そして日本語でいいから名前を告げてみろ。出来るか?」
 ここまで来たらやってみよう。そう考えたコズミは「うん。やってみる」と答えた。
「よし」そういって電話は切れた。
 真ん中の道は緩やかに上りながら続いている。道の両側には十分な間隔を取ってお屋敷と森が連なっている。コズミは一軒ずつ確認しながら進んでいった。
 やがて前方に行き止まりの屋敷が見え始めた頃、大きな鉄柵を持った門が右手に現れた。鉄柵の両側は大きな石組みの柱になっていて、そこには葡萄のレリーフが描かれていた。
 コズミは暫くその門を見つめていたが、スッと息を詰めると呼び鈴を押した。
 暫く待つと英語で話す声が聞こえた。あの男の声ではない。
「コズミと申します」思い切って声を出すと「どうぞお入りください」日本語で答えがあって鉄柵の一部が内側に開いた。
 コズミは中に吸い込まれていき、鉄柵は静かに閉じた。

 香澄は手に持っていた携帯電話を、角が擦り切れた厚紙製の少し色あせた小さな白い箱に戻した。そしてすぐ横にあったメッセージカードを手に取った。香港の屋敷に落ち着いてから気が付いたのだが、このカードの端の方には葡萄のレリーフが浮きあがっている。この模様がヴィンデミアトリックス家の紋様であることは後から教えてもらったことだ。香澄はそっとレリーフの手触りを確かめ、書かれたメッセージを読んで小さく微笑んでから、それを箱に戻した。そして、そっと白い箱の蓋を閉じた。
「母さん!」急に後ろから声をかけられ香澄はびっくりして振り返った。
「あぁ。ハル、どうしたん?何か用?」後ろには息子のハルの顔があった。
「いや。別に……。なんか、ボ~ッとしてたから」
「ちょっと思い出にね……浸ってた」
「楽しい思い出?」
「まあね」香澄は照れ臭そうに笑った。
「その箱は?」後ろに立ったハルが箱を見つけて訊いた。
「これ?」香澄はまたそっと箱を開けた。
「何それ。古い携帯やね」ハルは携帯電話を手に取った。電源が入らないのでまた箱に戻そうとして、メッセージカードに気が付いて手に取った。香澄は取り返そうとする仕草を見せたが、ハルは手の届かない高さまでカードを上げた。
「何?この連絡メモみたいなのは?父さんの字やな。ヴィクトリアピークって香港やろ?香港に行ったことあるん?」ハルの声はからかいを含んでいる。
「返しなさい」香澄は立ち上がってカードを取り上げると箱に戻した。
「子供は変な詮索はしなくていい」香澄は厳しい顔をしようとしたが、この箱を受け取ったときに自分が何歳だったのかを思い出して上手く出来なくなった。
 ハルの笑顔が眩しかった。

2013.04.20

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テンプレートの変更企画第3弾

 テンプレートの変更企画第3弾の作品、出来ましたのでUPしました。
今回は少~しサプライズの要素を含んだ作品でしたので、いつもなら紹介の記事をすぐ後に付けるのですが、今回は一日遅らせて掲載します。
 作品へのリンクを下に置いておきます。

 HONG KONG EXPRESS (香港急行)

※ここからネタバレを含みます。
 リクエストいただいたのは八少女 夕さん。ご指定のオリキャラは「ハルママ」、お題は「箱」でした。
「ハルママ」ってだれ?という方がほとんどでしょうか?ハルママは、絵夢シリーズの(番外アルテミス達の午後)に登場する榛名くんの母親のことですね。
 榛名くんは絵夢の執事役の黒磯の息子ですから、ハルママは黒磯の奥さんということになります。
 彼女は作品ではあまり重要な役割は担っておらず、チラリと登場してチャチャを入れているだけで名前も無かったんですが、夕さんはここに目を付けられたようです。リクエストを受ける方としてはエッ!っていう感じですよね。ここか~?って正直思いました。
 そこで登場するのが“先”です。「何か無~い?」とずっとくっついて粘っていたんですが、ついに舞台としてイギリス時代の香港が出てきました。ハルママの年齢でも矛盾はありません。
 彼は3度イギリス時代の香港に行っていて、本当に空港で迎えが見つからずに途方に暮れたこともあるらしいです。香港啓徳空港への着陸シーンなど何度か聞かされたことを覚えています。(同じ事を何度もうざいですが)このへんの彼の語りを舞台設定のベースにしました。
 ですが肝心なことは忘れてるんですよ。スターフェリーの前後にスクリューと舵があった話なんかも「たしかに舳先にスクリューが見えていた」と言うんですが「じゃあどこで見たの?船に乗っていたら見えないよ」と聞くと「う~ん。覚えてない」ですし……。「切符はどうやって買った?」「忘れた」ですし。あまり役に立ちませんでした。なんとか空想で補って書きましたが、実際と矛盾があっても見逃してください。
 コズミは不自然で、あり得ないくらい猪突猛進の少女に描かれていますが、こんな子が1人くらいいてもいいかな、と思い切って設定しました。
 前の記事でメリハリのきいたストーリーを目指す、とか言っておきながらまたまたダラダラと長くなってしまいました。読んでいただいた方、いらっしゃいましたらお疲れ様でした。読んでやろうか?と思ってらっしゃる方、いらっしゃいましたらこの点ご勘弁ください。
 ではでは。

サキ

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絵夢の素敵な日常って何?

 空気の読めないお嬢様、絵夢が素敵!と感じたことを感じたままに写し取る、読んでくださる方の気持ちなど全く考えない、とっても自分勝手なショートストーリーだったのです。

 そうです。自分勝手なシリーズです。サキは読んでくださる方の気持ちなど全く考えないで、気の向くままに書き始めたんです。ところが、このところ絵夢にリクエストを頂いて書くことが続きまして、登場人物が増えたり展開が変わったり、シチュエーションが変わるなんてことまで出てきました。そこで、自分の頭の中を整理する意味も兼ねまして、絵夢シリーズの登場人物や舞台を記事にしようと思います。

 ヒロインは絵夢 ヴィンデミアトリックスといいます。ヴィンデミアトリックスというのは、おとめ座イプシロン星の固有名です。ラテン語由来のギリシア語で「葡萄の収穫者」の意味を持つとウィキには書かれています。日本人の設定なのにあり得ない名字ですね。3代ぐらい前に日本に帰化した一族の末裔ぐらいの設定がいいですかねぇ。まだ何も設定してはないんですが、相当な財力と権力を持った大きな家みたいです。一族に有力な政治家もいるとか、そんな設定も考えています。
 絵夢の両親に関する設定は、父親が国際複合企業体の最高責任者とか、漠然とした考えはありますが、ほとんど決めていません。そのうちに設定が必要になったら考えようと思ってます。ただ兄が1人いる設定です。
 絵夢は仕事を持っているようなんですが何をしているのやら、父親のパーティーへの出席の方が忙しそうですから、案外父親の企業体の会社の1つのオーナーや役員、あるいは関連するNPOの理事だったりするかもしれません。これも具体的には何も決めていません。黒くて長い髪、焦げ茶の虹彩、東洋人にしては白い肌を持つ20代前半の女性です。最初に登場した時はほっそりとしたイメージでスタートしたのですが、今では少しイメージが変わっていて、若干(若干ですが)丸いイメージでもいいのかなと思っています。一見おっとりして見えますが、はっきりと自分を打ち出すと相当強いです。

 全く自分勝手なショートストーリー集として、執事役の黒磯と山本を巻き込んで、ゴキブリを踏んづけたり、日食を見たり、妄想でウェヌス一族のエムが登場したり、飛行機で出張したり、ドタバタと展開していたシリーズは、4000HITイベント、栗栖紗那さんのお題はペットボトル、指定キャラは絵夢、のリクエスト作(7)で変わりはじめます。カスレ・ボヤキそして一番奥の男、PCの巣窟に巣くう初老の3人組と、絵夢に砂糖の沈殿した牛乳を飲ませたマスター、そして絵夢の恩師、カソール先生の登場でした。このお話は大阪の日本橋を舞台に展開したご当地物第1作になりました。ヴィンデミアトリックス家のネットワークの大きさが少し見えています。
カソール先生は絵夢をアトリ君と呼んでいますが、これがヴィンデミアトリックスの略称のようです。絵夢の兄がチラリと話題に登ります。

 次は、行き詰まっていた“エス”に生命を吹き込み“由布”として込み復活させた(フム・アル・サマカー)でした。特異な設定がうまく機能せず、生まれ損なっていたエスは、絵夢の力を借りて絵夢の親友、由布として登場したのです。彼女は大学院で海水増殖を専攻する学生で、操船も出来る海洋少女なんですよ。WEB月刊誌Stellaのクリスマス企画作品として日の目を見ました。
 エスの名前は他のお話で別のキャラとして使われています。
続けて書いた(新しい年)ではもう1人の執事役で黒磯の部下、山本の故郷が登場しています。山本の両親の好意に甘えて、絵夢は年に1回程度この山郷を訪れ、のんびりと過ごします。絵夢には実の祖父母はいない設定です。

 その次は、(アルテミス達の午後)です。これは5000HITの八少女 夕さんのリクエストで、お題は「チョコレート」指定のキャラは「黒磯」でした。さらについでと言っては何ですが、八少女 夕さんのブログ「scribo ergo sum」の1周年企画「scriviamo!」に参加した初のコラボ作品です。サキのコラボはまだこの1作だけのはずです。夕さんの「大道芸人たち」の例の4人がチラリと登場します。ご当地物第2弾で神戸三宮が舞台です。返礼に夕さんの「大道芸人たち」番外編に絵夢がコラボさせてもらっています。
 この作品には由布がメインで、そしてサブに絵夢と新キャラの榛名(ハル)が登場しますが、彼は絵夢の執事役、黒磯の息子です。由布とは良い関係のようなそうでもないような……。黒磯の奥さんハルママもここでチラリと登場です。お題に応えるため3人も黒磯が登場しています。
 本作でヴィンデミアトリックス本宅が神戸の御影の山手にあることが分かりました。

 さらに6000HIT企画を3作も書いたのですがその3作目「The Horizontal Blue(s)」です。八少女 夕さんからのリクエストで、オリキャラは「由布」そしてお題は「海鳥」でした。
 前半は海鳥を擬人化したストーリーで、由布とハルそして絵夢は海鳥として登場します。なかなか積極的に生きられない由布とそれを見守るハルと絵夢の掛け合いで物語は進んでいきます。あ、由布の就職にも軽く触れて、由布の恩師“アバ”がチラリと登場です。

 その後は、テンプレート変更企画第2弾TOM-Fさんのリクエストでオリキャラは「絵夢」お題は「ミク」でした。作品は「Promenade」です。ご当地物第3弾で宝塚市が舞台です。
 40年ぶりにポルトガルから帰国して故郷宝塚を訪れ、浦島状態になってしまっているメイコと、偶然サポートする事になった絵夢との掛け合いです。ここにミクを絡めるのは難しかったですが、もう一捻りほしかったかなと少し反省しています。絵夢の住むマンションはこのあたりの丘の上にあるようです。

 その後の次は、テンプレートの変更企画第3弾。リクエストいただいたのは八少女 夕さん、ご指定のオリキャラは「ハルママ」、お題は「箱」でした。ハルママのご指定に驚いたのですが、オリキャラ指定を女性に限定していたので黒磯が指定できず、黒磯のパートナーであるそこへ流れたようです。
 思わぬリクエストに困ったサキは、18歳のハルママ、コズミ(香澄)を作り上げ、イギリス時代の香港を舞台にして登場させ、黒磯との出会いを書いています。「HONG KONG EXPRESS」このお話では、コズミが考えられないほど無鉄砲で、とんでもない冒険を経験していることが描かれています。夫婦の年齢差が12年ほどあるということもわかります。
 香港の観光案内のような部分もありますが(ただしイギリス時代です)観光名所ヴィクトリアピークにヴィンデミアトリックス家の別荘があることも明らかになります。門に描かれた葡萄のレリーフは、葡萄の収穫者の意味を持つヴィンデミアトリックス家の紋様です。

 絵夢シリーズは最初の構想をはみ出し、リクエストをいただくたびに登場人物を増やし、それぞれのキャラのバックグラウンドを作り込みながら増殖しています。
 ここに整理をしておかないと作者のサキもよく分からない状態になってきています。
それは作者としてとても嬉しいことのように思っています。
 辻褄が合わない部分はどうかお許しください。
 まだまだ変わっていく恐れがあるため、今のところあえて大幅な改稿はしていません。落ち着いてから改稿をするかもしれません。
 また機会がありましたらリクエストをください。そのたびに新しい設定が作られ、新しいキャラが作られ、設定によっては、冒険をしたり、普通の生活を営んだりするのでしょう。それはサキの体験を増やしていくのと同じような効果をもたらすのです。生み出すのは苦しいことも多いですが、楽しいことも結構多いです。
僕はこのブログを始めて良かったと思っています。
 また覗いてみてください。よろしければ読んでみてください。そしてコメントを入れていただければとても喜びます。

2013.04.27 山西 左紀


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プロフィール
こんにちは!サーカスへようこそ! 二人の左紀、サキと先が共同でブログを作っています。
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アスタリスクのパイロット、アルマク。キルケさんに書いていただいたイラストです。
ラグランジア
左からシスカ、サヤカ(コトリ)、サエ。ユズキさんにイラストを描いていただきました~。掌編「1006(ラグランジア)」の1シーンです。
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