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Debris circus

Debris circus

頭の中に散らばっていた破片(debris)を改めて文章に書き起こし、オリジナルブログ小説としてサーカスの舞台に上げていきます。読みにくいものもありますが、お暇な時にパラパラとめくる感じででも読んでいただけたら嬉しいです……

 
★作品へのリンク!&お願い!
 
 

お知らせ

こんばんは~。
山西 サキです。
今夜復帰します。
無事にサルベージを終え、サキは元気です。
大げさに言うほどの事では無かったんですけれどね。
(大げさに記事に上げていたくせに自分勝手な奴です。すみません。by 山西 先)

 さて、お約束通り復帰第1弾は、途中で止まってしまっていた既存作品の書き出し部分(第一話)のリライトです。
 既存作品とは「新世界から」なのですが、すでに発表済みの「Scene1」を2019年12月からリライトしたものと入れ替え「Prologue」としました。旧作はもう読む必要はありませんが、一応記録として残してあり、目次「作品一覧」のページから辿れるようにはしてあります。せっかく書いた作品ですので削除できませんでした。
 さらに、「prologue」の後に、以前TOM-Fさんのリクエストにお答えし「番外」として発表した「Habitai」を「Scene1」として挿入しています。(TOM-Fさん、オッドアイをレギュラーキャラとして起用します。事後ですがご了承くださいね)
 旧「Scene1」はインフルエンザで寝込んでいるときに読んでいた小説がベースになっているのですが、熱に浮かされて読み込んだその小説の影響をもろに受けていて、それがずっと気になっていました。今回、骨格は残しながらも登場人物を含め大幅に改稿しました。(このリライトでそれが解消されているかと言えば甚だ疑問ですが・・・)
 それに、登場人物とその後の物語との間に整合しない部分もあって、「新世界から」が途中で止まってしまった原因の1つにもなっていました。全体のプロットを組み上げてから書けば問題なかったのですが、サキは行き当たりばったりで物語を進めることが多いのです。
 このリライトと「Habitat」の挿入で、そこの部分はなんとか修正できたと思いますので、上手く行けば続きの新作部分「Scene5」以降が書けるかもしれません。

 でも、ここをリライトしてしまったら「Scene2」以降にも気になる部分はたくさん出てきそうですから、続きはいつになることやら。サキってつまらないことにこだわってしまう性格なんです。

 下のリンクがリライト分「新世界から Prologue」そして挿入した「Scene1 Habitat」に繋がっています。
 読んでいただければ嬉しいです。

「新世界から Prologue」
「新世界から Scene1 Habitat」
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テーマ : つぶやき    ジャンル : 小説・文学
 
 

ここのところ2020

 山西左紀の片割れ、サキのここのところです。
 本当は物語の方を発表したかったのですが、上手く書けないまま年末はあっという間に過ぎ去り、新しい年がやって来てしまいました。そしてもう1月も半分過ぎてしまいました。
 しようがないので〝ここのところ”という形で近況をお知らせして新年のご挨拶に代えたいと思います。

 12月に入ってから、サキは途中で止まってしまっていたとある既存の物語を読み返し、ずっと気になっていたその物語の書き出し部分のリライトを始めていました。例によって少しずつゆっくりとですが・・・。
 ところが、年末に体調を崩してしまってなかなか書けない状態に陥ってしまい、記事の更新や年末新年のご挨拶もできないまま新年が明けてしまいました。
 正月をゴロゴロして過ごし、ようやく体調が戻り、リライト部分(第一話)もほぼ仕上げたのですが、この体調不良を機に軽くサルベージをということになりました。

・・・ということでサキはPCの前を離れます。ですから、数日間更新やコメントが滞ります。
 今でもブログ更新の方は滞っていますので状態は変わらないのですが、みなさんのブログを読んだりコメントすることもできなくなります。見捨てないでくださいね。
 “リライト中です”とコメントを入れたら、新作を期待してくださった方もいらっしゃったのですが、すみません・・・既存作品(未完)のリライト(しかも第一話だけ)です。落ち着いたら、止まってしまっている部分から先への展開も書けるかもしれませんので、お許しください。書く書く詐欺にならないように頑張ります。

 再開はリライト部分とその紹介記事をUPすることになると思います。
 では、一旦筆を置きます。
 暫しの休息です。
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【2019オリキャラオフ会】参加作品の2回目発表です。

大海彩洋さんと、ちゃとら猫&マコト幹事で開催中の「【2019オリキャラオフ会】豪華客船の旅」の参加作品の2回目です。
offkai.png リンク : 2019オリキャラオフ会へのご案内

 時系列は、夕さんが発表された「豪華客船やりたい放題 - 5 -」の後に入ります。
 サキのところのキャラクターをシスカのヘリで送り込んで後は放置・・・のつもりだったのですが、なんとかこっちの方で纏まったので発表してしまいます。
 オフ会に参加されている皆さんのキャラクターをできるだけたくさん使いたかったのですが、ちゃんと読み込んでいないと上手く使えないんですよね。たとえチラリと登場するだけでも、どんな容姿で?などと考え始めるだけで上手く動かなくなってしまうんですよ。なかなか難しいものです。
 この作品では、夕さん所のおなじみのキャラクターに加えて、TOM-Fさんの所からお2人、大海彩洋さんの所からお1人、あ、1匹か・・・登場いただきました。サキが読み込んでいるキャラクターばかりですね。
 他にもチラ見せだけなら登場いただけたかもしれないのですが、今回は諸事情から(ようするにリサーチ不足です)断念しました。お許しください。ウゾさんの所の人形さんなんか、シスカと共演させてみたかったです・・・。
 もっと大勢の皆さんの作品を読むことが出来ればいいのですが、自分の作品も書きたいですし、読むことにも書くことにも時間がかかってしまうサキには、なかなか辛いものがあります。
 サーッと読んで内容が正確に理解できて、パパッと要領を得た感想やコメントが書けたらいいのになぁ・・・。

あ、よろしければリンクからどうぞ!

「シュレーディンガーのこねこたち 2」
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シュレーディンガーのこねこたち 2

 航海はすこぶる順調だった。
 全長700メートルにも及ぶ超大型客船には揺れなどという物は存在しない。
 自分が今船に乗っているなどという意識は、ともすれば消えてしまいそうになるほど快適だ。
 ミクは船内のカフェテリア「アキレスと亀」のホールの隅、仕切り板の陰に目立たないように立っていた。ホールは、エンタテイメントと食事を求める客でほぼ満席だ。
 今日のステージはミクにとって満足のいくものだった。快適な船旅でコンディションは万全だったし、素晴らしい伴奏と暖かい拍手や歓声はミクを高揚した気分にさせた。ステージを終えた後もミクの体幹は温度を下げようとはしなかった。

 ミクのあとは、女性ボーカルがステージを勤めている。
 少しハスキーな声が魅力的だ。
 濁りの成分を含んでいるのに透明で、伸びやかで、冷涼で・・・それでいて人間的な温かみが感じられる・・・不思議な歌声だった。
 彼女は自分をこの船まで運んだヘリコプターのパイロットで、たしかシスカといったはずだ。
 まさか歌手だったとは。 
 ミクは控え室へ戻るのも忘れて聞き入っていた。
 ミクの傍にはさっきまで伴奏してくれていたフルートの女とギターの男が並んで立っている。
「いいな」男が横に立つ女に日本語で言った。
「そうね。聞いた事のない歌手だけど、聞かせるわ」女が日本語で答えた。
「ヴィルも気持ちよさそうに弾いてるしな」男が言った。
 ミクのステージではこの2人と金髪のピアニスト3人で伴奏してくれたのだが、シスカにはそのピアニスト1人だけが付いている。なるほど、彼女が歌う素朴な曲にはそのシンプルな伴奏の方がマッチしている。ピアニストも、うっとりとした表情で演奏を続けている。
 傍に立つ日本人の2人と金髪のピアニストの彼は、もう1人手品を得意とする男を加えて4人でチームを組んでヨーロッパを大道芸でまわっている。演奏前の打ち合わせではそう紹介された。大道芸?ミクは訝ったが、ほとんど打ち合わせをする時間が無かったにも関わらず、彼らの伴奏は満足のいくものだった。彼らが一発で合わせてくれたのだ。なぜこの4人で組んだのか、なぜ大道芸なのか、なぜこの船で仕事をしているのか、いわくは色々ありそうだが、彼らは演奏家として一流だとミクは評価していた。
「エストレーラさん。あなたの感想は?」1曲目が終わったとき、突然女から日本語で尋ねられた。
「あ、ええ、素晴らしいと思います」突然のことで戸惑ったが、ミクは日本語で返答した。ミクの素性は知れているようだ。
「私は蝶子、こっちはヤス、まだ名乗ってなかったわね」ヤスと呼ばれた男が軽く頭を下げた。
「そうですね。私はミク・エストレーラ、ミクとよんでください」
「あなたのことは知っているわ。新星ディーヴァ現るって評判よ」
「そんな。それより蝶子さん。素敵な伴奏をありがとうございました」
「そういってくださると嬉しいわ。ミクさん」蝶子が微笑んだ。とても魅力的な微笑だった。
「今、シスカさんの伴奏をしているのがヴィル、私の夫よ」
「そうなんですか?素敵な旦那さんですね」
「まあね」蝶子は否定しなかった。
「そしてもう1人レネがいるんだけど・・・」蝶子は辺りを見渡す。
「4人でヨーロッパを大道芸でまわっているというのはお聞きしました。蝶子さん、ヤスさん、ヴィルさん、本当にすばらしい演奏家です」ミクは熱っぽく語った。そして「あ、レネさんは歌声しか聴いてないけれど、彼の歌声も素晴らしいですね」と付け加えた。
 2曲目が始まった。
 3人はホールの隅でシスカの歌声に耳を傾けた。

 シスカは5曲を歌い終えるとステージを終えた。
 湧き上がる拍手の中、深々と頭を下げると、そのプラチナブロンドが揺れる。
 お辞儀を終えて顔を上げるとライトブルーとブラウンのオッドアイが輝く。
 満足そうに微笑んで、ピアニストの方へ腕を差し伸べた。ヴィルは立ち上がって拍手を受ける。
 ビジュアル的にも歌姫の要素は充分だ。ミクは溜息をついた。溜息には嫉妬の成分が多分に含まれていた。

 シスカとヴィルがステージを降り、ホールが落ち着きを見せ始めた頃、次のステージが始まった。
 ホールスタッフ2人がキャスターに乗せた大きな箱をホールの真ん中、客たちの目の前に静々と運び入れた。箱は艶のある黒に塗られており、人が1人横たわって入れるほどの大きさはまるで棺おけのようだ。
 2人のスタッフはそのままホールから下がり、大きな箱だけがそこに残された。
 ほぼ満席の客たちは何が始まるのだろうと興味津々で覗き込む。
 と、箱が細かく振動し始めた。
 人々は固唾を呑んでその様子を見守っている。
 ホールが静まり返ると、微かに、そしてやがてはっきりと、カタカタ・・・という音まで聞こえてくる。
 突然箱の蓋が開いた。
 息を呑む雰囲気と同時に小さな悲鳴上がる。
 箱の中から男が体を起こしたのだ。
 男はそのまま足を曲げで箱の中で立ち上がると両手で箱の淵をつかみ、その反動を利用して箱から床の上に飛び降りた。
 優雅にお辞儀をする。
 一拍置いてから拍手の波がやってきた。
 男は真っ黒なパンツを履き、真っ白なシャツを着ている。サングラスをかけて演出しているが、その下の童顔は隠し切れていない。体格も線が細くどこか頼りなげだが、それとは裏腹にマジックには自信を持っているのか、動作は落ち着いていて、どことなく風格まで感じさせる。
 ミクはその勢いと雰囲気に圧倒されて見ていたが、よく考えてみればこの登場の仕方はマジックでもなんでもない。最初から箱の中に入っていればこれくらいのことは子供でも出来る。
 観衆もそれに気が付いたのか拍手はだんだん弱いものになり、雑談の声が辺りを包み始めた。
 男は優雅なお辞儀を終えるともったいぶって箱を閉じた。
 ゆっくりと見回し、観客の衆目を集めてから、指を3本頭の上に高く掲げる。
 やがてそれを2本にし、ゆっくりと1本にした。最後の指を下ろすと男は箱をポンと叩いた。
 箱の蓋がゆっくりと持ち上げられる。隙間から何かが動いているのが見える、もう少し開くと、どうやらそれは何か動物の耳のようだ。蓋と箱の隙間で動いている。やがてそれは蓋を大きく押し上げて姿を現した。
 幼い女の子の頭だった。金髪の巻き毛に一対の猫耳を付けている。ライトブルーのその瞳はオドオドと様子を伺っていたが、やがて立ち上がった。
 拍手が沸き起こり、それはすぐに歓声に取って代わった。
 もう1匹、いやもう1人立ち上がったのだ。続いてもう1人。少し遅れてもう1人。
 4人の少女が箱の中から現れた。4つ子のように4人とも金色の巻き毛、ライトブルーの瞳で、ふくよかな丸い顔をしている。4人とも同じフリフリの白いドレスを着て猫耳を付けている。そして最後にもう1人、いやもう1匹、本物の茶トラ猫まで飛び出してきた。
 ニャー、挨拶のつもりだろうか、右の前足を上げ観客を見渡しながら泣き声を上げた。
 拍手が大きくなった。割れんばかりの拍手とはこのことだろう。
 すっかり喰われちゃったな・・・ミクは傍に立つ蝶子と顔を見合わせながら、思い切り拍手を送った。ヤスは指笛も鳴らしている。
 そういえば、難解な物理学の思考実験にシュレーディンガーの猫というのがあった。確か箱の中に入れた猫の生死は箱を開けてそれを観察した瞬間に決定する・・・、そんな訳の分からない思考実験だった。きっとそれをモチーフにしたマジックなんだ。ミクはマジックの演出をそのように解釈した。
 男は拍手と歓声に答えたお辞儀を終えると、猫耳の少女を1人ずつ抱き上げ床の上に降ろした。そして4人に対して何事かを告げた。
 4人は各々ホール内を移動して適当な人物を箱の前までひっぱて来た。
 彼女たちに引っ張られて、それを拒否する客はいない。
 サングラスの男はホールの端までやってきて、暫く迷ってからミクと蝶子の手を取った。よろしいですか?声は出さないが男の顔がそう言っている。
 男は2人を黒い箱の前まで誘うと、少女たちが引っ張ってきた来た4人と一緒に黒い箱を検めるよう、仕草だけで指示をした。
「いいんですか?じゃぁ遠慮なく」ミクは蝶子と目を合わせると箱の周りを念入りに調べ始めた。他の4人もあちこちを触ったり叩いたりして確認している。呼ばれていない客まで立ち上がってあちこちを覗き込む。
 箱が載せられている台車は細いスチールパイプで出来ていて、箱の下に何かが隠されているような要素は全く無い。
 白っぽいキャミソールドレスを着た女性が大胆に箱を持ち上げて裏側を確かめていたが、何も発見できなかったようだ。
 箱の中も何も無い、ミクと蝶子も隅々まで触って確かめたが、蓋が蝶番で取り付けられている以外はただの箱だ。
 床も高級そうな木材の板張りで、何か仕掛けが有るような様子は見受けられない。青いワンピースに白いエプロンの少女が床にはいつくばっているが、やはりそこはただのホールの床だ。付き添いの男性が少女を立ち上がらせようと躍起になっている。
 天井はかなり上にあり、何かの仕掛けが出来るようにはとても思えない。数人が箱の上に手をかざして確認したが、何も発見することは出来なかった。
 箱の周りは客が座っているテーブルだ。台車に載った箱はその真ん中に空いたスペースに置かれていて、どの方向からも至近距離で丸見えだ。
 じゃぁ、いったいさっきの4人の少女と茶トラ猫はどこから登場したんだ?それが今検分に参加した6人を含めた観客全員の感想だった。

 マジシャンの男が立ち上がっている客に席に着くようにという意味のジェスチャーをした。あくまで口を利くつもりは無いようだ。
 謎が全く解けないまま観客達はすごすごと席に戻った。ミクと蝶子もホールの隅に戻ったが、どうやらヤスも検分に行っていたようだ。少し遅れてホールから戻ってきた。ヴィルともじゃもじゃ頭のレネ、それにシスカまで何事が起こったのかと控え室から出てきた。
「どういう仕掛けなんだ?」ヤスが尋ねたが、ミクも蝶子も首を傾げるばかりだ。
 マジシャンの男は、よろしいですか?というふうに頷きながら辺りをぐるりと見渡し、少し歪んでしまった箱の位置を元に戻した。そして、では始めます。というふうに大きくお辞儀をした。
 辺りを大きな拍手が包み込んだ。
 男は猫耳の少女を集めると1人ずつ抱き上げて箱の中に降ろした。4人は猫耳を可愛く揺らせてお辞儀をすると箱の中に順番に座っていった。男は茶トラ猫を捜したが、どこかへ行ってしまったようだ。男は諦めて箱の蓋に手をかけた。男が蓋をゆっくりと閉めていくに連れて、少女たちは箱の中に身を沈める。男は箱の蓋をぴたりと閉じた。
 ゆっくりと見回し、観客の衆目を集めてから、指を3本頭の上に高く掲げる。
 やがてそれを2本にし、ゆっくりと1本にした。最後の指を下ろすと男は箱をポンと叩いた。
 男が箱の蓋をゆっくりと持ち上げる。そして観客から見えるように箱を横に傾けた。
 誰も居ない。箱の中は空っぽだ。悲鳴のような歓声と、割れるような拍手がホールをいっぱいにした。
 男は何度目かのお辞儀をして歓声と拍手を受けた。
 ホールがやや落ち着きを取り戻すと、箱を元の位置に戻し、今度は自分が箱の中に座った。
 ゆっくりと見回し、三たび観客の衆目を集めてから、指を3本頭の上に高く掲げる。
 やがてそれを2本にし、ゆっくりと1本にした。
 最後の指を下ろすと男は箱の中に横たわりながら蓋を閉じた。
 ホールを静寂が支配する。
 観客がざわつき始めた頃、2人のホールスタッフが登場した。
 キャスターに載った箱の前後に立ち、箱をホールから片付けるべく動かし始めた。
「ジャストモ~~メント!」青いワンピースに白エプロンの少女が奇妙な英語で声をかけた。走り寄ろうとするが、付き添いの男に羽交い絞めにされている。
「待って」変わりに白っぽいキャミソールドレスを着た女性が箱に近づいた。「いいでしょ?」透明感のある声だが、有無を言わせぬ迫力がある。
 ホールスタッフは箱から少し離れた。
 キャミソールドレスの女性が蓋を開ける。
 誰も居ない。
 箱の中は空っぽだった。


2019.12.13
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テーマ : 自作小説    ジャンル : 小説・文学
 
 

35,000HIT企画作品の発表です。

 今夜は35,000HITの成り行き臨時企画作品の発表です。
 リクエストは八少女夕さんから。お題は「ヤキダマとコハク、建築家つながりの共演」でいただきました。
 35,000リクエストは本来予定していなかったのですが、キリ番リクエストなら断る理由はありません。創作の刺激にもなりますし、ありがたく頂戴いたしました。丁度33,333HIT企画の真っ最中でしたので先にそれを仕上げたり、他の作品に気が行ってしまったりして随分お待たせしてしまいましたが、ようやく書き上がりました。
 短い作品ですのでよろしかったら読んでみてください。
 下のリンクから繋がっています。
 なお、リンクの下には解説を付けておきました。ヤキダマとコハクのキャラクターをご存じ無い方は解説を読まれてからの方が入りやすいかも・・・。

「コウキとコハク」

 解説です。
 幸樹は「254」シリーズに登場するキャラクターで、建築系の大学院生です。ニックネームはヤキダマで「254」シリーズではほぼこのニックネームで登場しているのですが、この掌編の中では本名の幸樹で登場しています。フルネームは三厩幸樹(ミンマヤコウキ)です。
 「254」シリーズは本来架空の世界、架空の都市カンデ市近郊を舞台として展開する物語なのですが、コラボ作品の為に神戸市近郊を舞台とした現実世界バージョンもあり、今回のこのお話ではコハクと共演させるために現実世界バージョンを使用しています。
 この物語の中でも触れていますが、彼はY市(横浜?)までを日帰りするというツーリングに参加しています。往復1,000キロを越えるハードなツーリングなのですが、これに成功することが彼の仲間にとって立ち直るための関門だったので、彼も仲間としてそれに付き合ったのです。今回の物語の中で彼の仲間は〝そいつ”という3人称で語られていますが、〝そいつ”というのが「254」シリーズの主人公なのです。

 コハクは「物書きエスの気まぐれプロット(コハクの街)」の作中作に登場するキャラクターで、こちらは本名です。フルネームは柴垣コハクといい、彼女も建築系の人間です。
 コハクもコラボ作品に登場していて、夕さんに何作か書いていただいています。先日は「September rain」という作品で、ヤキダマ(幸樹)と共演する作品を書いていただいて、その中で同じ建築系の大学に通っていたという設定になっています。それが今回の「建築家つながりの共演」というリクエストに繋がったんだと思っています。
 本作「コウキとコハク」では2人はお互いに幸樹とコハクと名前で呼び合っているのですが、その数年後の設定の「September rain」では三厩君とコハクさんに変化していて、サキはこの変化の過程が気になっています。たぶんコハクの方からヤキダマにちゃんと話して変えたんじゃないかなぁ・・・。
 コハクは一時仕事に行き詰まり、バルセロナまで傷心旅行に出かけたりしていますが、そこでの出会いのシーンがあったきり、そのまま放りっぱなしになっています。
「September rain」はその出会いの後のお話になるのですが、その件にはまったく触れられていません(あたりまえか)。サキがなんとかしてやらなくちゃいけないのでしょうね。

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プロフィール
こんにちは!サーカスへようこそ! 二人の左紀、サキと先が共同でブログを作っています。

山西 左紀

Author:山西 左紀
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